Doctors Me(ドクターズミー)- 深夜営業の薬局が話題! 実態を現役薬剤師に聞いてみた

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2016年7月27日(水)に放送された「聞きにくい事を聞きにいく」の番組内で、「深夜営業の薬局」が取り上げられておりました。

急な発熱などの体調不良や、夜に働く人にとってはオアシスのような存在となっている深夜営業の薬局、実態はどのようなのでしょうか。

そこで今回は薬剤師の吉澤先生に「深夜営業の薬局」について、解説をしていただきました。

深夜営業の薬局のメリット・デメリット


メリット


・急な病気や怪我のときいつでも利用できる。

・健康や薬について薬剤師に24時間相談できる

・いかなる生活時間のひとでも利用できる。

デメリット


・調剤薬局の場合は、「時間外加算」が加算され薬代が高くなる。

・処方箋に不備や医師に確認すべき内容があった場合、病院へ連絡し医師疑義(医師に確認を取ると)をすることができない。

・通常、同地域の調剤薬局が連携を取っていることが多いが深夜・早朝帯では、連携が取れない。

深夜営業の薬局の客層


■終業時間が遅い仕事をしている

■夜、深夜、早朝などの時間帯に勤務に就労している

■自身や家族の急な発熱や体調不良、ケガなどをした

深夜営業の薬局で需要がありそうなお薬ベスト5


1位: 解熱鎮痛剤


急な発熱、頭痛、歯痛、月経痛などは、体温が高くなる夜間に悪化することが多いため需要があるでしょう。

2位:胃腸薬


胃痛・腹痛・下痢なども夜間に悪化すると辛いものですね。

3位: 抗アレルギー薬


花粉症シーズンは、症状が悪化すると眠れないほどという方もいますね。

また、蕁麻疹などの皮膚疾患も夜間に悪化する傾向にあります。

4位: 咳止め


風邪などで咳をともなう場合、咳中枢を司る副交感神経が優位になる夜間に咳が出やすくなるので、買い求める人も多いのでは。

5位: 滋養強壮、栄養ドリンク剤


飲酒の前後に肝臓水解物が含まれるドリンク剤を飲む人も多く、深夜営業の薬局ならではの需要となるでしょう。

薬剤師の独立面


独立する年齢


個人差はありますが30~40代が多い傾向にあります。

独立するまでの流れ


【1】開局コンセプト
通常の事業を始めるのと同様に事業計画に当たる開局コンセプトを作ります。

【2】開局地決定
コンサルタントなどを利用し地域の人流れや医療機関の現業を分析し開局地を決定します。

この時、見込みの受付枚数(薬局に持ち込まれるであろう処方箋枚数)をできるだけ現実的に算出することが重要です。

【3】資金調達
資金調達をします。調剤薬局の開業資金は、規模にもよりますが小さな薬局でも1,500万円以上の開業資金が必要となります。開業後も黒字に転じるまでは時間を要します。

また、保険請求提出後、医療保険7割分が支払われるのは、2カ月後になります。

少なくとも開局後、2カ月間は、患者本人負担分の3割しか現金が入ってこないため、その間も薬局運営ができる程度の資金が必要といえます。

【4】薬局設立
薬局の設計・工事をします。

【5】申請提出
各種申請・届け出を出します。

【6】開業
開業です。最近では、開業日前に内覧会を行い地域にアピールすることが主流となっています。
 

お給料面


黒字に転じれば1,000万程度の給与が見込めるとのシミュレーションをよく見かけますが、実際には難しでしょう。

大手の調剤薬局でも薬剤師の給料は、高いものではありません。東京都内の調剤薬局で管理薬剤師などの責任者になったとしても平均的に500万前後の年収が一般的です。

深夜営業をされる方はどれくらいいる?


現状では、まだまだマイノリティーといってよいでしょう。

薬局の深夜営業に対する需要が高まり深夜帯の営業でも昼に劣らない利益が見込めるようになれば増えてくるかもしれません。

吉澤先生より一言

国は2016年4月の診療報酬改定で「かかりつけ薬剤師」の普及を目指しています。

今後、深夜営業の薬局が、かかりつけ薬剤師の普及にも一翼を担うかもしれませんね。

(監修:薬剤師 吉澤 恵理)