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はしかの感染拡大が警戒される中、子どもの感染も心配ですが、今のママ&プレママ世代も同様に、注意すべき病気であることを知っていましたか? この年代の感染対策について、広島市立広島市民病院の小児科医、竹中美恵子先生に聞きました。

Q.ワクチンを打っておけば、絶対に"はしか"にはかからないのでしょうか?

そうとは限りません。ワクチン接種1回目で抗体がつく確率は95%。100%に近づけるために2回目の接種が推奨されていますが、それでも、抗体が確実についているとは限らないのです。また接種から年月がたって、抗体の力が弱まっている可能性もあります。

Q.どのような人がはしかにかかりやすいのでしょうか?

日本では平成18年4月から、はしかと風疹の混合ワクチンであるMRワクチンの定期接種を行っています。また、先ほどの説明にもあったように、免疫がつく確率を高めるために、1歳と小学校入学前にあわせて2回、接種するよう推奨しています。

しかし昭和53年から平成18年3月までは、定期接種が1回にとどまっていました。そのため、26歳(2016年時点)より若い人は、はしかにかかる危険性が低いと言えるものの、26〜39歳の人は、1回しか接種していないので、はしかにかかりやすいと言えるでしょう。

まさに、子育て中の女性、これから子どもが欲しいと考えている女性たちが多い年代で、注意が必要なのです。

Q.子どものいる女性、これから子どもが欲しいと思っている女性は、どのような対策をするべきでしょうか?

はしかには、根本的な治療法がありません。そのため自分自身や家族を守るためには、ワクチン接種が大切になってきます。お子さんのいる方は、子どもと一緒に小児科でワクチンを打ってもいいかもしれません。内科などでも対応は可能かと思いますが、ワクチンを置いていなかったり、扱いに慣れていなかったりするからです。一度相談してみてはいかがでしょうか。

また、子どもが欲しいと考えている方は、妊娠する前にワクチンを接種しておきましょう。妊娠中に感染すると、流産や早産を起こす可能性が高くなります。ワクチン接種後2カ月は、避妊が必要とされているのでご注意ください(MRワクチンは風疹成分を含むため)。

既に妊娠中の方は、ワクチンを接種することができません。抗体が付いていない可能性がある場合は、外出や人ごみを避けた方がいいでしょう。空気感染、飛まつ感染、接触感染など、全ての感染経路を注意する必要があるため、感染者が近くにいた場合、予防することは難しいからです。

周囲からの感染を防ぐためにも、本人だけでなく家族にも、予防接種を受けてもらうよう、お願いしてみましょう。

※写真と本文は関係ありません

○竹中美恵子先生

小児科医、小児慢性特定疾患指定医、難病指定医。
アナウンサーになりたいと将来の夢を描いていた矢先に、小児科医であった最愛の祖父を亡くし、医師を志す。2009年、金沢医科大学医学部医学科を卒業。以後、広島市立広島市民病院小児科などで勤務し、現在に至る。1児の母でもある。
日本小児科学会、日本周産期新生児医学会、日本小児神経学会、日本小児リウマチ学会所属。日本周産期新生児医学会認定 新生児蘇生法専門コース認定取得
メディア出演多数。2014年日本助産師学会中国四国支部で特別講演の座長を務める。150人以上の女性医師(医科・歯科)が参加する「En女医会」に所属。ボランティア活動を通じて、女性として医師としての社会貢献を行っている