生理周期が安定しない生理不順の原因と治療方法

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女性なら誰もが付き合わなければならない「生理」。その生理が不順になる原因や治療法についてご紹介しています。赤ちゃんを授かりたい方はもちろんのこと、女性特有の病気を早期に発見できたり、健康のバロメーターになったりする「生理」ですから、この機会に自分でしっかりとチェックしていきましょう。

あなたの生理は大丈夫? 

あなたは、自分の次の生理がいつ来るのかを知っていますか? すぐに「はい。」と答えられない方は要注意です。というのも、生理は、女性のカラダが健康な状態かどうかを知ることができる大切なバロメーターだからです。仕事や勉強に励んだり、キレイになろうとダイエットを頑張ったりするのは素敵なことですが、過度なストレスがかかると生理が不順になったり、止まることだってあり得ます。その他、赤ちゃんを授かるためにも大切な生理ですから、自分の生理が正常なのかどうかをしっかりと把握してくださいね。

正常な生理周期とは

自分の生理が正しくきているのかを知るために、まずは一般的な生理周期を知っておくことが大切です。その前に、あなたは、そもそもなぜ生理が起きるのかを知っていますか? 小学生の時に保健体育の授業で習ったけれど、それっきりという方も多いでしょう。体がだるかったり洋服が汚れたりと、マイナスイメージの大きい生理ですが、しばらく生理がきていないからラッキーというものでは決してありません! 生理が起きる仕組みやその大切さも知った上で、自分のカラダの変化を敏感にキャッチしましょう。

生理はなぜ起こるの? 

生理とは、医学的には「月経」といい、1ヶ月ほどの間隔で周期的に起き、数日で自然に止まる子宮内膜からの出血を指します。子宮はお腹の下の方にある臓器で、洋ナシみたいな形をしています。その子宮の一番内側にある膜を子宮内膜といって、生理周期の中で厚さが変わるようにできています。受精卵が着床(妊娠成立)できるように、排卵に合わせて子宮内膜は徐々に厚くなっていくのです。ただ、着床しないと、厚くなった子宮内膜は剥がれ落ち、生理出血として体外に出ていくわけです。

正常な生理周期ってどのくらい? 

医学的には、25日から38日が正常な生理周期だとされています。そして、その変動が6日以内だとされているので、25日の次は35日で、その次は26日などと変動が大きい場合には、医学的な正常の範囲には含まないと考えられます。また、1回の生理周期内で出血が生じる期間は、3日から7日が正常だとされています。

意外と勘違いしている方が多いので、生理周期の数え方についても説明しておきます。生理周期というのは、生理が終わった日から数えるのではなく、生理が始まった日から次の生理が始まる前日までを数えるので誤解がないようにしておきましょう。

個人差があるものだと知っておこう

正常な生理周期は先ほど述べたとおりですが、そこから外れているからといって必ず異常だというわけではありません。例えば、生理周期が40日と長いけれども、毎回40日と定期的で排卵もしっかりとあるのなら、それは個人差として見ることができます。また、35日周期で安定していたものが、環境の変化などで一度だけ40日前後に伸びたとしても、あまり心配はいらないでしょう。一方で、生理周期は30日で一見とても安定しているという方でも、排卵がなければ治療の対象になります。

生理不順の3つの種類

生理不順といっても、生理周期の長さや経血量の異常などさまざまなタイプがあります。ただ、生理不順の各タイプに当てはまるかどうかが大事というより、生理不順を起こしている原因が何かを知るための手がかりだと考えればよいでしょう。その原因が単なる個人差であれば問題ないですし、無排卵や女性ホルモンの過不足、病気などであれば対応が必要となります。カラダに異常が起きているのであれば早期発見が重要ですから、生理不順の種類と内容について知り、変化に早く気付けるようにしましょう。

生理周期のサイクルからみた「生理不順」

25日〜38日内の一定のサイクルで繰り返されるのが正常な生理周期です。そのサイクルが39日以上と長くなっているものを「稀発月経」といいます。また、逆に24日以下と短くなっているものを「頻発月経」と呼びます。自分の生理周期を知らないという人は、まずは3ヶ月から半年間記録をして、自分の普段のサイクルを把握してみましょう。

生理の継続日数からみた「生理不順」

1回の生理周期で経血があるのは、3日〜7日間です。8日以上続くケースを「過長月経」といいます。また、逆に2日以内で終わるものを「過短月経」と呼びます。生理が終わって数日経ってから再び出血がある時には、不正出血も疑われますので注意が必要です。

出血量からみた「生理不順」

出血量が極端に増えたり、レバーのような固まりが頻繁に出てきたりするようなケースを「過多月経」といいます。反対に、ナプキンをまったく変える必要がないくらい経血が極少量のケースを「過少月経」と呼びます。正常値が明確な数字で表しにくいぶん、普段の自分の経血量をしっかりと確認して、量の変化に気付けるようにしましょう。

生理不順の検査方法

自分の生理周期を知らない方や、生理不順かもしれないと疑っている方は、とにかく基礎体温をつけてみましょう。毎日記録していくことで、自分の生理サイクルを客観的に見ることができますし、不順のタイプを知ることもできます。また、受診時にも検査や診断の重要な材料になるため、基礎体温表の記録をオススメします。

ホルモン値の検査

生理周期を適正に保つ女性ホルモンが、正常に分泌されているかを採血で検査します。また、その女性ホルモンの分泌を促すホルモン値も調べます。問診の結果によっては、生活習慣病の指標になる項目なども採血で調べたりするでしょう。

内診や超音波検査

内診で膣や子宮頸部の状態をチェックします。また、膣から細長い器具を入れて超音波検査を行い、子宮や卵巣の位置やサイズなども観察します。子宮筋腫や卵巣出血の有無、卵子の成長具合なども超音波検査で確認することができます。

生理不順が起こる原因

生理不順の多くは、生活習慣の乱れやダイエットなどによるストレス、またはそれらによるホルモン異常が原因だといわれています。自分の意識や行動を少し変えれば改善されるものも多いですが、生理不順の裏に思いもよらない病気が潜んでいることだってありえます。あまり神経質になると、余計にそれがストレスになって心身のバランスを乱すことにもなるでしょうが、楽観視しすぎるのもプラスにはなりません。自分での原因追及にこだわらず、心配な時には積極的に受診しましょう。

ホルモンの分泌異常

生理周期は、種々のホルモンによって綿密にコントロールされています。特に、エストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)といった女性ホルモンがメインになって生理周期を調整しています。ただ、女性ホルモンは自分たちで分泌の程度を調整しているのではなく、脳の視床下部や脳下垂体といった器官から分泌される上位のホルモンによってコントロールされています。そのため、卵巣の異常だけでなく、視床下部や脳下垂体の病気によっても生理不順が起こり得ます。

生活習慣の乱れ

学生から社会人になったり、仕事や恋愛がうまくいかなかったりといった精神的なストレスも生理不順の原因になります。また、睡眠不足や栄養不足といったカラダの不調も生理不順を起こしやすいと言えます。女性の体やココロにストレスがかかると、排卵に関わる女性ホルモンの分泌を促すことができずに無排卵となり、その結果として無月経や生理不順となるのです。

特に若い女性に起こりやすいのが、ダイエットを原因とした生理不順です。過度なダイエットを続けていると、カラダが自分の身を守ることに必死になって栄養を温存し、排卵や生理を止めてしまいます。自分でも気付かないうちに、多大なストレスが心身に影響を与えて、生理周期を乱れさせてしまうというケースもよく見られるので、カラダが出してくれるSOSに早く気付いてあげましょう。

排卵の障害

排卵が起こらないと、子宮は受精卵を迎えるための準備をしなくてもよいため子宮内膜が厚くならず、結果として無月経になったり、過少月経になったりします。ホルモンの分泌異常や生活習慣の乱れによって無排卵になることもありますが、卵子を育てている卵巣の病気で排卵が起こらないこともあります。例えば、不妊症の原因として知られる「多嚢胞性卵巣症候群(ピーコス)」では、卵子が排卵に至るくらいの大きさまで成長せずに、卵巣内が未熟な卵でいっぱいになってしまいます。その他、卵巣がんや子宮内膜症などの病気でも生理不順になることがあります。

閉経かもしれません

10代の頃から付き合ってきた生理ですが、日本人女性の場合、50歳前後で閉経を迎える人が多いとされています。早い方では40歳を過ぎた頃に閉経する方もおり、個人差が大きいものでもあります。閉経が近づくと、徐々に生理周期も長くなり、経血の量も減っていきます。年齢的に閉経は早すぎるという方や、閉経が近い年齢なのに経血量が増えたりする方には早めの受診をオススメします。

生理不順の治療方法

生理不順の原因が病気からきているのであれば、もちろん病気の治療をすすめていきます。環境の変化やストレスによるホルモンの乱れが原因であれば、症状の程度によって薬物療法と生活指導を組み合わせていくことになるでしょう。

どんな薬を使うの?

例えば、生理がなかなかこなくなってしまったケースでは、女性ホルモンに似た成分の薬を使って一度生理を起こさせます。生理がきていない期間や排卵の有無などで、内服の期間は異なりますが、症状が軽い場合には薬で一度生理がくれば、その後は自然に生理周期のリズムが戻ることもあります。他にも、避妊の手段として有名な「低用量ピル」が生理不順の治療薬としてよく用いられます。

カラダとココロのバランスを整えよう

やはり、心身を健康に保つということがとても大切です。病気でなければ、生活リズムを整えて健康的な生活を送ることで、正常な生理周期を保てるケースが多いでしょう。また、健康な生活をしているのに生理周期が乱れていると、何かおかしいという自分の異変に早く気付くことができ、病気の早期発見や早期治療にもつながります。

まとめ:自分の生理をしっかりと知っていこう

生理不順の原因や治療方法などをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。「生理がなかなか来ない。」や「いつもより早く終わっちゃったかも。」などと思っても、これまでの記録がなければ、それが本当にいつもと違うのかなど、判断することはできません。自分の健康時の生理周期を知った上で、一般的な生理不順といわれる状態や原因などを参考に、しっかりと管理していってくださいね。そして、将来の妊娠や出産に備えたり、婦人科系などの病気を早く見つけられたりするように心掛けていきましょう。