日本と中国が高速鉄道の輸出で競合関係にあるのは周知のとおりだ。日本では中国高速鉄道の輸出動向に対して大きな関心が寄せられているが、それは中国でも同様であり、新幹線は中国政府が推進する輸出事業における強力なライバルとして認識されている。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本と中国が高速鉄道の輸出で競合関係にあるのは周知のとおりだ。日本では中国高速鉄道の輸出動向に対して大きな関心が寄せられているが、それは中国でも同様であり、新幹線は中国政府が推進する輸出事業における強力なライバルとして認識されている。

 新幹線が世界で初めて開業した高速鉄道であるのに対し、中国高速鉄道はもっとも後発組であるためか、中国では新幹線に対するライバル心をむき出しにした報道を見かけることがある。中国メディアの観察者もこのほど、中国高速鉄道の車両の安定性は新幹線を上回ると主張する記事を掲載している。

 中国では2015年、スウェーデン人の観光客が中国高速鉄道の車窓テーブルの上に硬貨を立たせたまま撮影した動画が話題となった。高速鉄道は走行中だったが、硬貨は約9分間にわたる動画で一度も倒れることがなかったため、中国ネット上では「中国高速鉄道の走行時の安定性は非常に高い」という結論になった。

 一方、中国メディアの観察者は「走行中の新幹線の車内で硬貨を立たせることに挑戦した人がいたが、硬貨はまったく立たなかった」と伝え、改めて中国では「中国高速鉄道は新幹線より安定性が高い」という声が高まっていることを紹介した。

 記事は、新幹線の車内で硬貨を立たせようとした様子を撮影した動画は15年にはネット上に出回っていたと伝える一方で、近ごろ再び中国で注目を集めるようになったと紹介。だが、スウェーデンの旅行客が撮影に使用した硬貨は厚さ2.9ミリ、新幹線の動画は厚さ2ミリの500円硬貨だったことを紹介した。

 だが、中国の高速鉄道利用客が厚さ1.85ミリの中国の1元硬貨を使用して、同様の試みを行ったところ、立たせることに成功したことを紹介。硬貨を立たせるという行為をもって走行中の安定性の優劣をつけることはできないとしながらも、中国高速鉄道のほうが新幹線より走行中の揺れや振動が少ないことは間違いないとの見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)