回転寿司「四天王」のひとつ、スシロー

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 回転寿司業界はこの10年で売り上げが約1.5倍に増え、いまや5700億円市場に成長している。そのなかで激しいトップ争いを展開しているのが「四天王」と呼ばれる大手4チェーンで、2015年度の売上高は「スシロー」、「くら寿司」、「はま寿司」、「かっぱ寿司」の順だった。

「『スシロー』は鮮度にこだわっていて、鯛やハマチは店内で皮引きし、マグロも温塩水で解凍した後、店内で切りつけている。『焼豚ねぎまみれ』などの変わりネタも豊富で、うどんやラーメン、味噌汁などのサイドメニューを充実させている」(広告代理店担当者)

 ちなみに「かけうどん」は1杯130円(税抜き、以下同)という安さだ。すべての商品が添加物ゼロの「無添加」をウリにしているのが「くら寿司」だ。

「レーンを回る寿司には『鮮度くん』というフードをかぶせて、埃やウイルスなどをカバーしています。『食のテーマパーク』というコンセプトを打ち出していて、創作寿司や独自のサイドメニューに力を入れている。寿司の5皿につき1回スロットゲームができ、当たりが出ると景品が貰えるサービスも子供に人気です」(前出・担当者)

 今年7月から発売されて話題を呼んでいる「シャリコーラ」(180円)は、米酢を原材料にした炭酸飲料。他にくら寿司では、カレーライスの米をシャリ(酢飯)にした「シャリカレー」(350円)、それをさらに揚げパンではさんだ「シャリカレーパン」(150円)も人気商品だ。

「平日は1皿90円」の安さを武器に急成長しているのが、「はま寿司」である。

「季節のメニューが豊富で、いまは秋を先取りした炙りさんまや秋鮭、松茸の天ぷらなどのほか、『旨だし鶏塩ラーメン』(330円)や『旨だしお好み焼き』(200円)といった新作メニューもあります。デザートもオリジナルアイスクリームやチョコレートケーキなど10数種類揃っている」(同前)

 加えて卓上には5種類の醤油が用意されるなど細部にこだわりが見える。

「かっぱ寿司」は1979年創業で、日本で初めて「100円寿司」を打ち出した、いわば老舗。しかし、いまは業界4位と勢いがない。

「『かっぱ寿司』が比較的値段の高い炙りメニューやデザートに力を注ごうとしている間に、安さで『はま寿司』に客を奪われてしまったのです。現在はハンバーグやとんかつなど、子供向けのさまざまなアレンジメニューに力を入れたり、『はま寿司』と同じように『平日1皿90円』をうたって再び安さを強調し、巻き返しをはかっている。ネタを大写しにする新しいCMは、某ライバルチェーン店とそっくりだというのが業界の話題です(苦笑い)」(前出・担当者)

 値段、ネタ、サイドメニュー、そしてCM……とあらゆるところで、しのぎを削っている。

※週刊ポスト2016年9月16・23日号