東京・上野動物園の目の前にある「上野こども遊園地」が2016年8月31日、70年の歴史に幕を閉じた。


上野こども遊園地

遊園地は終戦翌年の1946年に営業を開始。世代を超えて愛され、大勢の子どもを楽しませてきた。今では昭和のレトロな雰囲気を味わえるスポットとしても人気で、「またひとつ昭和が消えた...」と悲しみの声があがっている。

Jタウンネット編集部は閉園から1週間後の9月6日、上野こども遊園地を訪ねてみた。

閉園の理由とは

平日にもかかわらず、上野恩賜公園はたくさんの人で賑わっていた。公園内の案内図を確認したところ、そこにはまだ「こども遊園地」の名前があった。


案内図の「こども遊園地」の表記

案内通りに進むと、動物園の左手に遊園地がある。こぢんまりとした園内には、どこか懐かしさを感じる乗り物が並んでいるが、子どもの姿はなくひっそりとしていた。





入り口には「閉園のお知らせ」が掲示されており、

「この度、地主である東京都から『動物園の魅力を高めることを目的とした正門前広場の整備工事』の支障となると許可を取り消されましたので、やむを得ず8月31日(水)を持ちまして廃業いたしました」

と書かれている。


「閉園のお知らせ」


「のりもの券をお持ちのお客様へ」

遊園地の前では何人もの人が「閉園のお知らせ」に目を留め、携帯電話で写真を撮っていた。なかには一眼レフカメラ片手に、遊園地を撮るために来たような人もみられた。

園内には「おかげさまで70周年―1946年開園―」というのぼり旗が立っており、多くの人が「70年」という長い歴史に驚いていた。「寂しいね」という声もあちこちで聞かれた。


「おかげさまで70周年―1946年開園―」

昔の姿を伝える写真も貼られており、当時の賑わいが伝わってきた。


昭和37年当時(1962年)の遊園地

上野恩賜公園では再生整備が進められており、遊園地の閉園もその一環。東京都建設局の担当者の方によると、

「(遊園地は)もともと公園の中で許可を得て営業していた施設。再生計画に伴い順次改修するにあたり、立ち退いていただくこととなった。計画は平成21年に決められたもので、東京オリンピックのためにやっている事業ではない」

とのこと。


公園内の「『文化の森』上野恩賜公園再生整備工事について」の看板