西川周作(撮影:岸本勉/PICSPORT)

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8月28日に集合して以来、「笑顔のGK」西川周作から笑みが消えていた。頬は笑っていても目は笑わない。エンヴェル・ルグシッチ新GKコーチが来て、それまでの序列が崩れたのか、あるいは川島永嗣が呼ばれなくなったことで、自分の果たすべき役割の大きさがヒシヒシと迫っているのか――。

はたしてUAE戦ではFKを手に当てながらもゴールを許してしまった。また決勝点はPKとはいえ、大事な初戦を落としてしまったというのは、守備陣にとって痛恨の極みだったことだろう。

そのUAE戦から西川は何を変えようとしたのか。それは71分、不用意にボールを奪われ、10番ティーラシル・ダンダに突破を許したときに表現された。西川はじっくり相手の動きを待ち、ここぞと言うときに飛び出して体に当て、日本は事なきを得た。

「自分が飛び込めるのかどうかという判断で、飛び出したくなる間合いでしたけど我慢しました。基本的なことができれば体に当たってくれると思いましたし、UAE戦のFKの場面で基本的なことが大事だと第一戦を終えて感じていたので。今日はとにかく基本的なことを大事にしようと思っていました」

その思いのおかげでこの日は無失点だったはずなのに、西川はしみじみと語るだけで表情を動かさない。

川島がいないことで、余計に自分の責任を感じていたのだろうか。そうストレートに聞いてみると「見えない重圧というか、そういうのを感じてやっていると思います」という答えが返ってきた。

そして「見えないプレッシャーに打ち勝って行くには結果が大事になってくると思います。それが自分の自信にもなる。2次予選とは違って簡単に勝てない相手が続いているので、そこはGKとしてそれぞれの試合に集中しながら結果を出していきたいと思います」と悲壮な決意とも思えるような言葉が続いた。

だが、本来西川には笑顔がよく似合う。もしかしてヴァイッド・ハリルホジッチ監督から「笑うな」とでも言われているのではないか。

そうぶつけられて西川はやっと笑った。だが、すぐに真顔に戻って言う。「数カ月前からこの予選の覚悟をして挑もうと思っていました。自分がこれまで見たことのない世界を見るのだろうと思っています。そして初戦で負けたことでたくさんの人たちが悔しかったり、悲しかったりしたと思っています」

ここで一息つくと西川は言葉を続けた。「それは自分たちも同じ気持ち。でも、ここから這い上がっていく姿を見せるチャンスだと思います」。そういうと西川はもう一度だけニコリとして、記者たちの前を去って行った。

【日本蹴球合同会社/森雅史】

▼ 西川周作

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 西川周作

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 小林悠

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


森重真人

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 森重真人

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


浅野拓磨

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 浅野拓磨

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 浅野拓磨、長谷部誠、香川真司

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 長谷部誠

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 長谷部誠

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


本田圭佑

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 本田圭佑

(撮影:岸本勉/PICSPORT)