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日本CFO協会が6月16日から30日にかけて行ったアンケート調査結果において、回答企業の約半数で社内旅費規程における違反が発生、可視化やプロセスの改善を求める声が多いことがわかった。

日本CFO協会は日本における企業のグローバルスタンダードをCFO(Chief financial officer)を育成しながら確立していくことをミッションとして掲げている。資本主義とグローバル化は、世界各国に透明性を要求し、コーポレートガバナンスの強化を求める。同協会は、発足時に米国最大の財務教育機関AFP(Association for Financial Professionals)と提携を図り、世界の財務教育のネットワークへ参画し、研究や教育を推し進め、財務経営における日本と海外における違いやそのリスクを分析しながら、解決のための活動を行っている。

日本CFO協会には、大手企業を中心に210社(8月22日現在)と業界を問わず数多くの会員が参画しており、定期的にサーベイを行っているが6月16日から6月30日に協会会員に対するアンケート「出張費用マネジメントの実態調査」(調査期間、日本企業287サンプル。従業員数1,000人以上が57%、調査コンカー)では、企業における"出張"マネジメントの難しさと改善要望の多さが浮き彫りになった。

「過去に出張における違反・不正が発生したか?」の問いに51%が発生したと答えており、規定額や規定グレードを超えた航空券/ホテルの利用が28%、次いで不正な架空出張21%、日当の不当請求17%と続いている。

出張プロセスの厳格化について必要性を感じるが63%、出張プロセスの簡素化の必要性を感じるが83%。海外出張費用の可視化が必要と感じるが85%とプロセスへの問題点を感じている声が多い。海外出張費用の可視化の課題についても、分析する仕組みがないが59%ともっとも多く、ITツールの導入などの対策が求められる。

日本CFO協会主任研究委員の中田 清穂氏は、同協会の財務マネジメント・サーベイ「出張費用マネジメントの実態調査における課題と対応策」のなかで、コンプライアンスで最も重要なのは、"社員による規定の理解"だが、理解が十分でない場合にはその原因を特定し適切な改善を講じることが重要だと指摘している。また出張旅費は、間接コストのなかでも1件あたりの金額が比較的多額になる傾向があるため他の経費の社内規定よりも複雑になる傾向があることも冒頭で述べている。

ITには可視化をはじめ、様々な問題を解決する機能が備わる。業務の一連の手順を流れ図で時系列に示し、そこに実際の承認工程やルールを加えられるワークフロー、金額やルールなどのチェック機能や締め切りなどの時間の流れもデジタルを駆使すれば一元的に把握できる。複雑でミスが連発してしまう重要な規則は、正確なITで一元管理したほうが良い。しかし現状ではまだ、これらを「分析する仕組みがない」と6割の企業が回答しており、ソリューションへのニーズが高いことを示している。

調査を行ったコンカー代表取締役社長三村真宗氏は、欧米のグローバル企業で空出張や不正経費利用を防止しコンプライアンスを順守するためのビジネストラベルマネジメント導入は欠かせず、日本企業においても適正化を望む声が高まる一方、航空会社や宿泊施設との法人契約など、戦略的な価格交渉が行われているケースはまだ少ない状況にあることも指摘。製品を通じて海外出張管理のあるべき姿を実現したいとしている。

(長岡弥太郎)