なぜ人は儲けのチャンスを逃すのか?「勝負できない病」から抜け出すには

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 お宝ネタは誰の目にも触れるところに転がっている。しかし、なかなか手を出すことができないのは何故なのか……。今回、思うところあって、『お金持ちの教科書』などのベストセラーで知られ、自身億単位の資産を運用する個人投資家でもある経済評論家の加谷珪一氏を訪ねた。

 加谷氏には、SPA!’15年2月24日号「今、買うべきマル得金融商品ベスト25」という特集にご登場いただいた。そのときのコメントは今でもよく覚えている。

《例えばアマゾンなんて、もうこれ以上儲からないんじゃないかという気がしますよね。でもアマゾンの売り上げってまだ十数年前のウォルマートくらいの規模しかない。ウォルマートが当時の数兆円から今の50兆円になったのなら、アマゾンだってそれくらい伸びてもおかしくないはず》

 このコメントに深く納得したにもかかわらず、結局はスルーしてしまったのだった……。当時のアマゾンの株価は374ドル。そして1年半が経過した現在の株価は766ドル。つまり倍になったわけである。

「確かに、あのタイミングでアマゾン株を買うとなると、大抵の人が『高すぎる』と考えたでしょう。でも、同じタイミングで『これからネット通販はどうなるか?』と問われたら、ほぼ全員が『今より伸びる』と予想したはず。こういうときは、素直に考えたほうが儲かるんです」

 割高・割安といった要素を気にしすぎるのも考えものなのだ。

「例えば、今のアメリカ株は明らかに割高に見えますが、米企業の配当利回りは日本よりもずっと高く、日本では少ない2〜3%の配当利回りもザラ。そう考えれば、日本株に比べて割安だとも言えるわけですよね」

 大切なのは「普通に考えればこの会社は伸びる」と“シンプルに考える勇気”なのだ。

「私自身、2000年頃にレノボ株でひと儲けした経験があります。当時、レノボは中国の国策として登場したばかりの企業で、これから中国のPC市場が伸びるであろうことは、あらゆるメディアが報じていました。最近だと、東レの炭素繊維がすごいという話は、誰もが耳にタコができるほど聞かされてきたはず。人は往々にして“知る人ぞ知るニッチな情報”の中に儲けのタネがあると考えがちですが、むしろ『そんなの誰でも知ってるよ』というネタのほうに賭けられるかどうかが、勝負の分かれ目なんです」

 週刊SPA!9月13日号では「1億円の作り方」という特集を組んでいる。あくまで実践的であることにこだわった特集だ。一緒に「億り人」を目指そうではないか。〈取材・文/週刊SPA!編集部〉