学歴は本当に必要?学歴アリとナシの二人が徹底討論【ちきりん×ウメハラ】

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 カリスマ社会派ブロガー「ちきりん」と、プロ格闘ゲーマー「ウメハラ」の対談集という異色の新書が発行されました。『悩みどころと逃げどころ』(小学館新書)です。 ※文中、敬称略。

 ちきりんは、証券会社勤務、米国留学、外資系企業勤務を経て、現在は日本屈指のアクセス数・読者数を誇る「Chikirin の日記」を運営する文筆家。ウメハラは、14歳で格闘ゲームで国内最強になり、17歳では世界大会に優勝。2010年に米国企業と契約を結び、日本人初のプロゲーマーとなりました。

◆これからの時代、学歴は必要?

 本書は、経歴も、立場も考え方もまったく異なる2人が「いい人生の探し方」を語り、まとめたものです。「結果が大事」というちきりんに対し「結果よりプロセス」というウメハラなど、ことごとく意見の対立する2人。この書籍の出版記念イベントが7月31日に開催されました。そこでも改めて議論されたのが、学校や学歴についてです。

 いわゆる「高学歴」のちきりんは「学校なんて行く意味はない」と言います。一方で高卒のウメハラは「大ありですよ!」と譲りません。

◆差別は“された側”しか気づかない

 ウメハラは、いったんゲームの世界を離れ、仕事を始めたことがあるそうです。そこでは「学歴がないこと」に対する差別を強く感じたといいます。アルバイト先のレジでお金がなくなれば、自分が真っ先に疑われる。

 ウメハラ曰く、「いつ差別が来るかと思うと、いつでもピリピリしてくる。そう思っているときに99人は差別をしなくても、1回されれば『やっぱり』と思うんです。人は期待されるどころか差別を受けると、どんどん働きぶりが悪くなっていきます」と言います。

 それに対してちきりんは次のように言います。

「私も、すべてを持っているわけじゃないから、弱い人の気持ちはよく分かります。学生時代にバイトをしていたお店では、すごい可愛い子がいたんですよ。お客さんはそっちばっかりに行くわけで、当然、可愛いからだって分かる。でも可愛い子はその差をわかってなかったと思います。

 一方で、そこの社員は女性に対してひどく叱ることが多くて『お前あたま悪すぎだろ!』とか言うんです。私はなんにも傷つかないし、むしろ『そう言われても当たり前のことをした』くらいに思っていました。でも私と同い年で3浪中の浪人生がいたのね、彼女はその言葉に傷ついた可能性はありますね」

◆学歴差別、親も先生も教えてくれなかった

 わたくし和久井(40代)は、現役で短大を卒業して就職した後、夜間の専門学校で英語を学び、社会人入試で早稲田大学に入り直しました。理由は、社会が学歴社会なのが身にしみたからです。

 普通に大卒の人は意識しないと思いますが、「応募資格:大卒」ってけっこうあったんですよ。2年働いて経験値積んでも大卒の新入社員の初任給よりも自分のお給料が少ないのも納得がいきませんでした(逆に、仕事を教えてくれている高卒の人より給料がいいのもおかしいと思っていましたが)。

 当時結婚していた夫には「うちの会社は、高卒女子は従順で使いやすいし、大卒女子は扱いにくいけど仕事ができるから採用する。だけど短大卒は中途半端だから取らない」とか失礼なことを言われましたし。短大卒本人に言うことかね。

 高校の先生や両親は、「就職がいいから短大に行け」(80年代から10年くらい、短大の偏差値が超絶高かった時代があったんですよ)と言っていました。でも社会でこんなに差別されるなんて誰も教えてくれませんでした。

 病気みたいな学歴コンプレックスを抱えていて、「これはもう学歴を上書きするしかない!」と思い、貯金をはたいて大学に入りました。28歳のときです。