英首相は、G20サミット期間中のハニートラップと盗聴器に警戒するよう、関係者に話していた。写真は2009年、北京で開かれた軍事パレードで行進する女性兵士(Feng Li/Getty Images)

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 米オバマ大統領の到着時の非礼や、米補佐官と中国警察側との騒動で、不穏さをただよわせる幕開けとなった中国杭州のG20サミット。英テリーザ・メイ首相は、中国の美女を利用したハニートラップと、滞在するホテルの盗聴器に警戒するよう、関係者に注意したという。英テレグラフが4日に報じた。

 同紙によると、5月に新任するメイ首相とG20に同行した英当局の情報筋は、杭州滞在中、誘惑して機密を盗み出そうとする現地の美女スパイに警戒するよう、注意を受けたという。

 英国には過去、この被害を経験している。2008年、前ゴードン・ブラウン英首相が訪中時、首相特別補佐官によると「中国の美女集団と、ロシアのブロンドの美女集団に声をかけられた」という。そのなかの美女の一人とベッドをともにした英政府関係者は、薬物を投与され、意識のないうちに携帯電話と多くの書類を盗まれた。

 また情報筋は、杭州のホテルには、盗聴器や隠しカメラが仕掛けられていると考えている。ほかにも、「中国側からいかなる贈り物も受け取らない」ことも警告に含まれた。

 2月、オーストラリアの政治家は、中国のビジネス関係者から受け取った2500万円相当の高級腕時計を送り返したことを明かした。盗聴目的だったのではないかと指摘されている。

 メイ首相はG20開催期間中、中国の習近平首相と、中国が3割出資する英ヒンクリーポイント原発計画について対談するとされる。英政府は5月、建設費が当初計画の4倍に膨れ上がったことと、安全保障の懸念から、同計画の承認を遅らせた。

 これについてフィナンシャル・タイムスは7月の社説で、もし原発計画がとん挫すれば、「英中黄金時代は誇張であったことが示される。英中外交の後退と、他の中国とのビジネスを危うくしかねない」と報じた。

(翻訳編集・佐渡 道世)