オーラルプロテクト コンソーシアムはこのほど、広島大学大学院の細見直永診療准教授(脳神経内科)らによる「歯周病が脳卒中発症に及ぼす影響」についての研究結果を明らかにした。

平成26年の厚生労働省患者調査によると、脳卒中の患者数は117万人で、日本人の死因の3位であるという。脳卒中は要介護となる最大の要因であり、寝たきり高齢者の3割・要介護者の2割を脳卒中患者が占めている。その年間医療費は約1兆円におよび社会的負荷の極めて大きな疾患となっている。

このほど、細見直永診療准教授らの研究グループは、「歯周病が脳卒中発症に及ぼす影響」を調べるために、脳卒中患者132名と、そうではない77名の血液中の歯周病菌の抗体価を調査した。

その結果、脂質異常症の人や、心室細動(不整脈の一種)がある人、頚動脈アテローム性動脈硬化がある人は、血中の歯周病菌の抗体価が有意に高いことがわかった。さらに、女性よりも男性、飲酒習慣がない人よりもある人の方が同様に抗体価が有意に高い結果を示すことも明らかになった。

海外の研究では、歯周病患者はそうでない人と比較して、脳卒中発症リスクが1.48倍上昇している、という研究結果も出ているという。

厚生労働省「e-ヘルスネット」によると、日本では35歳を超えると、約8割以上が歯肉炎も含めた歯周病にかかっているという調査結果が出ている。同団体は、「歯ぐきの健康は全身疾患への影響が示唆されるなか、オーラルケア意識を高めていくことは重要です」と口腔ケアの重要性についてコメントした。

(フォルサ)