日本ハム・大谷翔平【写真:田口有史】

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米でも注目浴びる起用法、「野手→中継ぎ」実現ならMLB球団の「青写真」に!?

 日本ハムの大谷翔平投手が、6日のロッテ戦(旭川)で先発することになった。右手中指のマメを潰してからは打撃で存在感を見せていた二刀流エースが、ようやくマウンドに戻ってくることになるが、米国内では、大谷が打者としてスタメン出場した試合で中継ぎ登板するプランに期待が集まっていた。米スポーツサイト「ファンサイデッド」が、「ショウヘイ・オオタニはさらなる伝説を築く」とのタイトルで特集している。

「注目の的となっている日本のレジェンド、ショウヘイ・オオタニは急速に成長を遂げている。現在、日本ハムファイターズはこの二刀流に対し、新たな計画を企てている」

 記事は、このような書き出しからスタート。大谷の先発復帰が決まる前、栗山監督が示唆していた「野手スタメン→中継ぎ登板」という新たなプランに注目した形だ。

 大谷の評価は米国でも抜群に高い。

「仮に架空の完璧な野球選手を創造したとしよう。おそらくそれは日本で注目の的となっているショウヘイ・オオタニだ。いつも決まって100マイル(約161キロ)を投げる投手としてずば抜けているだけでなく、最も優秀なパワーヒッターの一人としても進化を遂げている」

20本塁打で「伝説残した」

 特集ではその能力に最大級の賛辞を贈った上で、今季、打者として大谷がすでに20本塁打に到達したことにも言及。「伝説を残した」と伝えている。

 さらに、日本ハムが新たなプランを持っていたことも紹介。それが野手として出場した試合でのリリーフ起用だ。

「これにより、彼を打線に置くことが出来るだけだなく、カギとなる場面で彼の100マイルの速球を生かすことができる」

 打線の中軸で先発し、勝負どころでセットアッパーとしてマウンドに上がる。1イニングならば、160キロ以上を連発することは確実だろう。そんなことが実現すれば、まさに「伝説」となるところだった。

 記事では、このプランについて「日本ハムはショウヘイ・オオタニの特異な能力を活用するために、斬新なアイデアを持っている」とし、将来的に大谷がメジャー挑戦に踏み切ることを想定して「青写真になる」としている。メジャー球団が大谷を獲得した場合の起用法の1つになり得るというのだ。

今季は打者でも飛躍、「どんなチームでもオオタニがいれば一石二鳥」

「オオタニは投手、そして野手としても出場したいと語っているが、これは複雑な問題だろう。しかし、チームは進んで彼に両方をやらせるべきだ。オオタニが本物の兵器となるために、完璧な基礎作りになるであろう」

 特集は二刀流起用に“大賛成”した上で、「オオタニが米国に来た場合、先発投手となるだろう。100マイル投手であることを考えると、オオタニはクローザーとしても頭角を現す可能性もある。9回での登板、頼りになる外野手として、どんなチームでもオオタニがいれば一石二鳥だ」と締めくくっている。

 今季はここまで投手として17試合に登板し、8勝4敗1ホールドで防御率2.02。一方、打者としても274打数89安打で打率.325、20本塁打、56打点、7盗塁と好成績を残している。

 今季開幕前までは米国で投手として圧倒的な評価を得ていたが、今季の活躍で打者としても評価は急上昇。6日に投手として復帰する22歳は将来、メジャーで二刀流を貫くという夢物語が実現する日が来るのだろうか。