游政儒さん提供

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(新北 5日 中央社)「天灯」と呼ばれる小型熱気球を夜空に打ち上げる祭りで有名な新北市平渓。日本統治時代に設置された丸型ポストが残る場所として有名で、同地の観光スポットにもなっており、毎日多くの人が訪れる。

平渓出身でかつて平渓郵便局で経理(支配人)を勤めていた游政儒さんは、印象深いエピソードを振りかえる。

ある日の午後、その日出された郵便物の回収作業を終えた頃、一本の電話がかかってきた。相手はその日はがきを投函したと話す差出人。どうやら、うっかりあて先を書き忘れたらしい。

丸型ポストに投函される手紙の数は1日だけで多い時には400件におよぶ。骨の折れる作業だったが游さんは一件一件あて先を確認。後日、正しい送り先に届けられると、「こんなに親切にしてもらえるなんて」と感謝の言葉を返されたという。

また、別の日には日本の郵便局で働くという福島から来た男性が同郵便局を訪問。游さんが平渓の歴史や文化を詳しく紹介すると、男性の帰国後になって「お会いできて嬉しかったです。ありがとう」と中国語で書かれたはがきが届いた。

一言だけが書かれた簡単なはがきだったが、「思いもよらなかったこと。受け取った時は感動した。外国人の方で帰国後にはがきを送ってくれたのは初めてだった」と語る。

日本統治時代後期に設置されたとみられる平渓の丸型ポスト。ただ郵便物を集めるだけでなく、人と人をつなげる重要な役割を担っている。

(王朝ギョク/編集:齊藤啓介)