おなじみのCMで知名度ナンバーワン。売り上げ年間130億円はギネス級。メガヒット洗浄剤の秘密に迫る。

ブルーレットおくだけ ブルーレットおくだけ
1986年発売の初代『ブルーレットおくだけ』。手洗いの水が本体に直接注がれなくても、置くだけで薬剤が溶け出す独自の構造でロングセラーに。4月には、ワンタッチで詰め替えできる簡易な容器にバージョンアップ。常に品質向上を続けている。写真・右は現行品。

ギネス世界記録に認定
2013年の年間売り上げが130億円を超え、「最新の年間売上に基づく、水洗トイレのタンクに設置するトイレケアの最大ブランド」としてギネス世界記録に認定。

◎CM戦略で印象に残る商品

「容器も中に詰める薬剤も、開発は試行錯誤の連続。屋上に100台ほど便器を集めて試験を繰り返し、ラーメン店で試作品を試したこともありました。試作は100回以上に及び、指先が薬剤のブルーに染まって、誰が研究員なのか一目でわかった」

 1986年に発売された『ブルーレットおくだけ』の開発をした村上直紀さんは、その歩みを振り返る。日本初のトイレ用芳香洗浄剤として、1969年に『ブルーレット』が誕生。当時の水洗化率は2割程度だったが、80年代に入るとTOTOから『ウォシュレット』が発売され、急速に洋式化が進んだ。同時に、狭い空間を有効に使う手洗い付きタンクが登場するなど、便器も日本独自の進化を遂げる。

 そこでタンク内に吊り下げる従来品とは違う、手洗いを利用する新タイプとして登場したのが「おくだけ」だ。現在は12種類の派生商品を展開。ブランドで年間130億円超を売り上げ、ギネスにも認定された。

 後発商品が並んでも、ブランドの犂薛瓩箸い┐弌悒屮襦璽譽奪箸くだけ』だと、ブランドマネージャー・西川賢弥さんは語る。ロングセラーを支えたのは商品名を歌うCMソングだ。

「ブルーレット=あのメロディーという声が圧倒的です。発売当初から30年間、ずっとCMで流しています」(西川さん)

 小林製薬はわかりやすく一度聞いたら忘れない広告とネーミングが絶妙にうまい。ほかにも、洗浄後の水を無色ではなく青色にして見た目の効果を狙うなど、目と耳に訴える商品を開発。印象に残ることで長く愛される商品を生み出してきたのだ。

小林製薬の歩みや歴代商品を紹介する展示室
小林製薬の歩みや歴代商品を紹介する展示室(一般非公開)。ブルーレットブランドも展示されている。

村上直紀さん
小林製薬
お客様相談室 顧問
村上直紀さん

学生時代に『ブルーレット』の青い水に衝撃を受けて入社し、『ブルーレットおくだけ』の狎犬澆凌騰瓩法ちなみに長女も1986年生まれ。

文/編集部