「不登校になる子ども」と言われても、「うちは関係ない」と考えている親は多いだろう。

例えば、毎日学校へ行き、家では学校であった出来事をたくさん話してくれる。そんな子どもだったら、親は安心だ。

だが「NPO法人不登校を考える全国ネットワーク」代表理事の奥地圭子さんはこう語る。

「親は子どもが学校のことをなんでもしゃべってくれると安心しますが、そうとは限りません。子どもは親が思っている以上に親の反応を見ていますから、親が安心することしか話していなかったり、明るくふるまったりします」(奥地さん 以下同)

●不登校は、学校と子どもの個性の折り合いがつかずに起こることも

では不登校になる子どもはどんな特徴があるのだろうか? 子どもが学校と距離を取りたがる行動や言動をすると親は動揺し、「どうしてこうなってしまったの? この子はどこか劣っているの?」と、考えがちだ。

「劣っているわけではなく、むしろ自分をしっかり持っている子が多いです。日本の学校はカリキュラムが全部決まっているので、強い個性や意思を持っている子はすごく居心地悪く感じるようです」

その一方で、親は原因究明しているうちに「自分の育て方が悪かったのでは?」と自分自身を責めてしまうケースも多い。だがそれも奥地さんは否定する。

「むしろ家庭環境が悪いと子どもは家にいたがらないから学校に行きますよ。学校に行けない根本的な理由は、本人と学校の関係の問題です。ですからご自分を責めるべきではないですし、それより『この子は学校というシステムに合わないだけ』くらいに考えてほしい。もしかすると、学校に合わないけれど、環境を変えたらすごく個性が伸びるかもしれませんよ」

文部科学省が学校における生徒指導についてまとめたレポート内で、不登校について「誰でも起こりうる」と記載したのは1992年。それまでは「子どもに問題がある」「親の育て方に問題がある」と、文部科学省が明記していたという。

「かつてはひとりっ子の家庭、両親が共働きの家庭、両親が不仲の家庭などが不登校になりやすいといわれていました。でも、不登校家庭を数多く見ていると、そうとも限りません。たくさん兄弟がいる子もいますし、共働きではない家庭もあるし、夫婦仲がいい家庭もある。本当にさまざまです」

とにかく不登校はどんな家庭でもどんな子どもにも起こりうる。だからこそ、今は無関係でもその心構えは親としてしっかり持っておいたほうがいい。

(高山恵+ノオト)