相続問題を相談するなら弁護士・税理士・司法書士のどれが適任?

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「金の切れ目は、縁の切れ目」とは、恐ろしいものです。こうしたお金と人縁が生々しく現れるのは、遺産相続の場だろう。相続の対象となる遺産はどこまでなのか、相続のためにしなくてはならない手続きはなんなのか、またどこまでの血縁者が相続を主張できるのか、と問題が山積みなだけに一族一同協力したいが、人の欲はそう簡単に手綱をとらせてくれない。「教えて!goo」にも、こうした一連の相続事務を誰に任せたら良いのか「相続の資産の計算を依頼できる専門家は?」と、質問が寄せられている。

■資産計算なら税理士、実は間違い!?

質問は相続事務の中でも、相続資産の計算を誰に任せるべきか、税理士でも良いのかを問うている。またその資産の中に不動産も入っていることが事態をややこしくしているようだ。回答は、税理士の職権の限界を示しつつ、他の専門家を挙げたり、一括代行サービスを紹介している。

「相続手続きは自分でもできますが、面倒なら、遺産相続手続き一括代行サービスに依頼するのが簡単でいいです」(aokiiさん)

「税理士が相続で専門とするのは、あくまでも相続税です。遺産の調査やその計算などは、税理士業務の範囲を超えるはずです。相続の専門家には、相続税の専門である税理士以外に、行政書士や司法書士、さらには弁護士がいると思います。争いとなっていれば、弁護士以外に専門家はいません」(ben0514さん)

相続と一口に言っても、その種類は様々だ。内容に応じて頼むべき専門家が変わることは間違いなさそうだ。

■遺産分割に強いチームは税理士から始める

前項では、多様な専門家たちが登場したが、それぞれの管轄は未だはっきりしない。私たちが必要としているサービスに適切にたどり着くためにも、どの専門家に何ができて、何ができないかを把握することには意味があるだろう。そこで、こうした専門家の線引について、葬儀だけでなく相続についても相談を受けているという心に残る家族葬を行う葬儀アドバイザーに話を伺った。

「(質問にあったように)多くの人が相続に際して税理士に相談すると思っているようですが、遺産分割協議については弁護士の職域です。更に、土地等が分割された場合、登記が必要ですが、登記に関する職権を持つのは司法書士です。税理士は、あくまでも相続税を計算し、ご遺族に報告し、ご遺族の了承を経てご遺族の代理として税務署に申告する職権を有しています。遺産分割協議そのものについて、税理士には何の権限も職権もありません」

弁護士、司法書士、税理士のそれぞれの役割を大体把握できただろうか。こうしてみると、税理士の遺産相続に占める割合はそう大きくないように見える。しかし、アドバイザーは、遺産分割を円滑にすすめられるように、信頼できるこれら専門家チームを集めるには、まず税理士とのつながりからと述べる。

「一方で、相続手続きに強い税理士は、職務上弁護士、司法書士と連携しながら手続きを遂行しています。故に、相続について遺産分割協議に強い弁護士と司法書士を知っています。つまりは、税理士から有能な弁護士や司法書士を紹介して貰った方が、ご遺族自身で弁護士、司法書士を探して相続手続きを依頼する手間が省ける意味で間違いではありません」

遺産相続に関する問題は、親族内においてなかなか消えることのない亀裂として残りがちである。これが原因で親戚関係が疎遠になってしまう場合もあるだろう。難しい問題だからこそ皆で協力するのはもっともであるし、それをサポートする専門家選びは無下にはできない。

●専門家プロフィール:心に残る家族葬 葬儀アドバイザー
「葬儀の参列者を遺族や近親者など、本当に故人を亡くした悲しみを共有できる方だけに限定」し、「世間体を重視している感のある告別式を簡素化」する家族葬の提案を行う。

(樹木悠)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)