31日、仏華字紙・欧州時報によると、フランスの中国人留学生の境遇について、議論が巻き起こっている。写真はパリ。

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2016年8月31日、仏華字紙・欧州時報によると、フランスの中国人留学生の境遇について、議論が巻き起こっている。

フランスに留学する中国人の多くが、「米国より学費が安く、ロマンチックな国」という印象を抱いているが、実際はその“ロマンチックな国”の社会に溶け込むことに苦労している中国人が多いという。

フランスに留学して2年になる24歳の鐘(ジョン)さんは、流ちょうな英語が話せ、ビジネススクールESCP EUROPEでMBAの学位を取得した。鐘さんは、「一番残念なのは、フランス人が理解できないこと。彼らが世界をどのように見ているか、彼らの思考はどのようなものなのか。私にとって、フランス文化は謎のままです」と語った。また、5年前にフランスに来た姚(ヤオ)さんは、「ここでは、私たちは恥を捨てないといけない。でも、中国人にはそういう習慣はない。フランス人は中国人に多くの先入観を抱いている。例えば、私たちは中国人のコミュニティーにばかり身を置きたがるとか、まじめに仕事にいそしむのが好きだとか」と語った。

ESCP EUROPEの担当者は、「学生たちは互いに知り合いたいという気持ちはあるが、行動が伴っていない。フランス人は非常にストレートだが、中国人はいつも一歩踏み出すことをためらってしまう」と述べた。留学生の事情に詳しい王静(ワン・ジン)氏は、「中国人の謙遜と礼儀がコミュニケーションを難しくしている原因。例えば、中国人学生は授業中に質問することによって、教授の話を遮ってしまうのは失礼だと考えている。しかし、フランスでは自身の見解を持っていることや、意見を戦わせることが好まれる」と指摘。「フランスでは教授と学生が議論することは当たり前だが、中国ではほとんどない。教育文化の違いから、中国人の“謙遜”や“礼儀”はフランス人の目に“恥ずかしがり”や“人見知り”と映り、授業に溶け込む大きな障害になっている」と話している。

パリ政治学院国際研究センターのJean−LouisRocca氏は、「中国人は集団に依存するが、フランス人は個人を重視する。フランスの大学も、学生自身の自己管理を奨励している。そのため、多くの中国人がフランスで『頼るところがなく、なすがまま』という感覚を抱いている。そこで、中国人は同胞同士で集まり、“暖を取る”ようになる」と指摘している。

こうした状況を打開しようと動いている人もいる。パリサクレー大学の大学院に通う曾(ツォン)さんは、料理などを通じて地元の人と触れ合うイベントを開催する団体を設立。現在、50人以上のメンバーが加入しているという。このような団体はいくつもあるといい、別の団体のメンバー・程(チョン)さんは、仏紙ル・モンドに対して「留学生はさまざまな新しいことに直面して、戸惑っている。こういう団体がさまざまなイベントを通じて、彼らが早く社会に溶け込むのを助けている」と語ったが、同紙の記者は「留学生をフランスに溶け込ませる“先輩”である彼らのフランス語も、大してうまくなかった」と伝えているという。(翻訳・編集/北田)