ポルシェがコンパクトSUVと表現するポルシェ・マカンは、全長4699×全幅1925×全高1625mm(マカン・ターボの欧州仕様値)と、日本ではコンパクトとは言いがたいサイズ。

とはいえ、このジャンルはBMW X3やアウディQ5、レクサスNXなどのほか、最近ではやや大きめのサイズであるジャガーF-PACEが登場するなど活況を呈しています。

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今回公開されたポルシェのマカン・ターボ・パフォーマンスは、その名のとおりマカン・ターボがベース。3.6LのV型6気筒ツインターボエンジンを強化し、ベース車から40psアップとなるマカンのラインナップで最高の最高出力440psを発生。

0-100km/h加速タイムは4.4秒で、最高速度は272km/h(マカン・ターボより6km/hアップ)に達します。最大トルクは50Nm増強され600Nmに到達。駆動力の増大により「スポーツ・プラス」モードでは、80-120km/h加速のタイムが2.9秒(0.2秒減少)にまで短縮。一方の燃料消費量(NEDC/新欧州ドライビングサイクル)は、タイヤサイズに応じて異なり、9.4-9.7リッター/100kmとなっています。

マカン・ターボ・パフォーマンスの美点は動力性能だけでなく、新開発のブレーキシステム、低く構えたボディ、制御されたスポーツシャーシ、スポーツクロノパッケージ、およびスポーツエグゾーストシステムがすべて標準装備されるのも見逃せません。

前輪にはベースのマカン・ターボより30mm大きな390mm径のスリット入りブレーキディスク、赤い塗装が施された対向6ポットのブレーキキャリパーを装備。

さらに、スイッチで作動する「ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム(PASM)」は、路上で卓越したスポーツ性を発揮。同システムは、15mm低く設定されたボディとマッチするよう最適にチューニングされ、セルフレベリング機能と高さ調節機能を備えるとともに、車高を10mm低く設定したエアサスペンションもオプション設定されます。

また、ポルシェ各モデルでお馴染みの「スポーツクロノパッケージ」によって、マカン・ターボの性能をさらに強化することが可能。

同パッケージを装着した状態で「スポーツ・プラス」モードにすると、シャーシとパワートレーンがよりスポーティな設定に切り替わるとともに、スポーツエグゾーストシステムがさらにエモーショナルなサウンドに切り替わるそうです。

また、デュアルクラッチトランスミッションである7速PDKには、シフトチェンジ時のレスポンスの短縮、シフトポイントの最適化、シフトチェンジ中のトルク増大が盛り込まれていて、マカン・ターボ・パフォーマンスが持つ最高の加速性能を引き出せるように仕上げられています。

カスタマイズのメニューも充実しており、「ターボエクステリアパッケージ」など、多彩な専用オプションを幅広く選択することが可能。

このパッケージオプションには、ラテラルスポークを備えたブラック仕上げで21インチの「911ターボ デザインホイール(ハイグロスフィニッシュ)」、「PDLS Plus」付LEDヘッドライト、およびブラックのカラーリングが施された多くのパーツが設定されています。

また「ターボインテリアパッケージ」には、贅沢なアルカンターラエレメントを備えたブラックレザーインテリア、多数のカラーアップリケ、モデル名入りドアエントリーガード(ホワイトイルミネーション)などのカーボンパーツが用意されます。

冒頭で紹介したライバル車などに加えて、BMW X4に「M40i」が追加されるなど、ハイパフォーマンスモデルも登場している中、マカンにターボ・パフォーマンスが加わることでポルシェSUVの存在感が増すことは間違いなさそうです。

(塚田勝弘)

440ps/600Nmを誇るポルシェ・マカン・パフォーマンスが登場(http://clicccar.com/2016/09/04/396715/)