寝たきりなれば運動量や食事量が低下し、やはり身体の衰弱を招く。多くの場合、介護を必要とするようになってから約2、3年で寿命を迎えてしまうという。
 「男性は50歳頃から骨の強度が少しずつ弱くなっていくので、喫煙、飲酒、食生活などの生活習慣を改めて見直したいところ。もし、背が縮んでいることが分かったら、大きな骨折や病気につながらないうちに改善策を立てるべきだ。姿勢の悪化による背の縮みには、栄養補給や運動を心掛けることが大切です。椎体骨折の場合は、医師のもとで骨粗しょう症の適切な治療を受ける必要があります。低下した骨密度は、ビタミン製剤やホルモン製剤などの治療薬によって補うこともできます」(健康ライター)

 治療薬物療法は、ここ数年で次々と新しい薬が登場し、選択肢の幅が大きく広がっている。最も薬の種類が多い、骨を壊す働きを抑える『ビスホスホネート製剤』、2年前にはカルシウムとビタミンDの摂取を行いながら半年で1度の皮下注射で済む『抗RANKL(ランクル)抗体液』が登場。また、骨の形成を促す強力な新薬としては、副甲状腺ホルモンの『PTH製剤』がある。

 では、ここで改めて身長縮める三つの悪習慣と、その対策についてまとめてみよう。

 (1)栄養不足…前述した通り、骨を作るのはカルシウム。カルシウム含有量が多い食べ物は、ブロッコリーやアーモンド、サーモン、大豆製品。ビタミンDは、卵黄とミルクで摂取できるが、1日に20〜30分間、日光に浴びることで初めて形成される。ビタミンCは、ビタミンDとの相乗効果で骨同士を結ぶ軟骨のコラーゲンを形成する。両方のビタミンが不足すると、骨の損失を早めることが調査で明らかになっている。ビタミンCは柑橘系の果物、イチゴ、パイナップルなど。

 (2)運動不足…運動して筋肉を鍛えることで、身長の収縮を防ぐ。筋肉は骨を支えて保護する組織。2000人以上の男女の生涯を調査したイスラエルの研究でも、40歳を過ぎた時に運動していなかった人々の約半分は、身長が縮んだとの結果を出している。ランニングやストレッチでもよいので、少しでも運動をする習慣をつけよう。

 (3)アルコールと喫煙…アルコールは、身体のカルシウム濃度と骨密度に影響を及ぼし、骨に損傷を与える。喫煙も女性ホルモンであるエストロゲンのレベルを下げ、骨に損傷を与える。

 骨は身体の基盤。とくに背中にある“脊椎”は、姿勢が悪いことで曲がりやすくなる。デスクワークが中心の人は、特に普段からできるだけ背をまっすぐ伸ばすよう意識しよう。