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院生奨学金にも成果主義導入

2005年06月05日16時23分 / 提供:PJ

pj
学生時代に奨学金を受けていた方ならば「日本育英会」という名前は聞いたことがあるだろう。昨年4月には特殊法人改革により整理・統合され、独立行政法人日本学生支援機構と生まれ変わったが、奨学金返済が滞っている延滞債権は今年のはじめで2500億円にも及ぶと報じられている。多くの「苦学生」は、育英会の廃止と合理化に心配したが、引き継いだ機構が今年度に奨学金を貸与した学生(高校、高専、大学院含む)は100万人を超え過去最高で、その奨学金事業は未だ健在である。

 特に大学院生成績優秀者への無利子奨学金については、若手研究者の確保を目標にしていたため、大学院修了後、教育・研究職に一定期間就職した者について返還免除制度があった。だが、目標は達成したとの政府の判断で廃止された。昨年度からは在学中に「特に優れた業績」をあげた大学院生を対象に貸与額の一部又は全額の返還を免除するという「成果主義」が採用されることになった。「特に優れた業績」には、論文や成績だけでなく、文化芸術活動やスポーツ活動、ボランティア活動などでの評価が含まれる。

 実際に新制度による全額免除を申請し、その適用を受けた奥田美紀さん(東京大学大学院修士課程修了)は「判断基準の『特に優れた業績』については、大学院以外の場所で、自分の研究に関することを発表してきたことがプラスに評価されたように思う」と語る。

 大企業の「成果主義」導入の例に見られるように、人件費ならぬ奨学金返還免除総額がどのくらい減ったかどうかは資料が公開されるまで分からないが、奥田さんのように優れた成績で大学院を修了しても、返還できないからと教育・研究職に縛られない進路が選択できるようになったことは、新制度の大いに意味があることだろう。【了】

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 國分 裕之

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