東京都写真美術館がリニューアル 杉本博司の新シリーズを世界初公開

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 東京都写真美術館が9月3日のリニューアルオープンに先立ち、関係者向けに内部を公開した。3つの展示室を改修したほか、エントランス空間の拡張やエレベーターの増設により利便性を向上。オープニング企画となる展覧会「杉本博司 ロスト・ヒューマン」では、杉本博司が世界で初めて発表する新シリーズ「廃墟劇場」に加えて、「今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない」と新インスタレーション「仏の海」の3シリーズが展示される。 東京都写真美術館がリニューアルの画像を拡大

 国内唯一の写真と映像を専門に扱う公立美術館である東京都写真美術館の改修は、1995年1月の総合開館から約20年が経過した建物の機能維持のために実施。2014年9月に一時閉館し、各設備の機器を更新したほか、2階と3階の展示室のフローリング化や美術館専用のLED器具の導入など、機能改善や環境負荷の低減にも配慮した。1階のエントランスホールは自然光が差し、明るく開放的な空間に一新。受付カウンターのデザインも刷新した。2階のエントランスホールでは、国内外の多様な文化圏から集まる来館者の交流に相応しい共有スペースとして、質の高い映像・音響機器を採用。ミュージアムショップ「ナディッフ バイテン」は2階エントランスホールに、「メゾン・イチ(Maison Ichi)」が美術館に初出店するカフェは1階西側入口付近にそれぞれ移設した。 総合開館20周年にあわせて新たにシンボルマークとロゴタイプを制作し、シンボルマークはアーティストデュオNerholの田中義久、ロゴタイプは字游工房が担当。英語館名の頭文字から名付けられた「トップミュージアム」を愛称に新たなスタートを切る。 杉本博司が世界初公開する「廃墟劇場」は、1970年代から手がけている「劇場」が発展した新シリーズ。廃墟と化したアメリカ各地の劇場で自らスクリーンを張り直して映画を投影し、上映1本分の光量で長時間露光した作品に仕上げられた。文明が終わる33のシナリオを自身が収集した古美術や化石などで構成したインスタレーション「今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない」と、10年以上にわたり取り組んでいる千手観音を撮影した「仏の海」とともに展示することで、今回の展覧会を人類と文明が遺物とならないよう再考する場にしたという。 リニューアルオープン初日からは「杉本博司 ロスト・ヒューマン」のほか、地下1階展示室で「世界報道写真展2016」を開催。1階上映ホールでは「草間彌生 わたし大好き」「氷の花火 山口小夜子」を公開する。■東京都写真美術館(Tokyo Photographic Art Museum)リニューアルオープン日:2016年9月3日(土)住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内TEL:03-3280-0099 FAX:03-3280-0033公式サイト■杉本博司 ロスト・ヒューマン会期:2016年9月3日(土)〜11月13日(日)■世界報道写真展 2016会期:2016年9月3日(土)〜10月23日(日)