◎プレー中の救急搬送を招く“悪しき習慣”

 私は、ゴルフほど健康的で長く続けられるスポーツはないと思います。しかし同時に、ゴルフほど、プレー中に(心筋梗塞や脳梗塞などで)救急搬送されることの多いスポーツがないのも事実です。なぜでしょうか。

 前の晩に遅くまでお酒を飲み、朝食を食べずにゴルフ場まで運転。クラブハウスではビールを一杯。さらには日頃の運動不足。こうした悪しき習慣が重なった時に発作が起こりやすいのです。特に、高温多湿の夏季は極めて危険です。 

 このリスクを避けるにはどうしたらいいか。当連載でお話しした内容をおさらいする形で、まとめてみましょう。

(1) 前夜は必ず早寝して、7時間は睡眠を取ること。22時までに寝ることで「メラトニン(最強抗酸化ホルモン)」→「胸腺」→「Tリンパ球」の生産ラインを強化し、免疫力を上げましょう(http://dime.jp/genre/107123/参照)。

(2) 必ず朝食を食べ(体内時計リセット)、プレー中は水分を十分補給する。ラウンド中のアルコールは脱水症状や心臓発作などの誘因になるので控える。

(3) プレー前に関節ストレッチ。上半身と下半身の「捻転」により、ヘッドスピードは上がります。そのためには、固定関節(腰椎、膝関節)はしっかり固定し、可動関節(胸椎、肩甲骨、鎖骨、股関節)はしっかり可動すること。プレー前には、必ず可動関節のストレッチを行ないましょう(http://dime.jp/genre/112360/参照)。

(4) 日頃から筋トレと毎日9000歩を実行。体幹筋肉(インナーマッスル)を鍛えることで、軸がブレにくくなり、スコアが向上するだけでなく、体のエネルギー生産工場であるミトコンドリアの数が増加。基礎代謝が上がり、代謝水が増え、体力と若々しさを保ちます(http://dime.jp/genre/109982/参照)。

ゴルフを通じて、より健康的にアンチエイジング力を上げる方法

◎活性酸素を無害化する「抗酸化機能」

 老化の最大の原因である「活性酸素」を抑える働きにも、ゴルフは効果的なスポーツなのです。活性酸素はがん細胞、動脈硬化(脳梗塞、心筋梗塞の原因)、加齢臭の原因です。 

 しかし、我々の体には「活性酸素」を無害化する能力「抗酸化機能」が備わっています。その働きのあるのが抗酸化酵素、SOD (superoxide dismutase)です。このSODを増やす最善の方法はウオーキングです。

 ラウンド中はカートに乗らずにウオーキングしてください。18ホール歩けば、ミトコンドリアの数も増え、基礎代謝が上がり一石二鳥です。

 前夜は早寝し、しっかり睡眠を取ることでメラトニンが分泌され、カートに乗らずに歩くことで、SOD(抗酸化酵素)を高めることができるのです。

 ゴルフを通じて、より健康的に、人生を楽しんでいただきたいと思います。

 

文/齋藤真嗣(さいとうまさし)。1972年生まれ。ニューヨーク州医師。専門は、腫瘍内科・感染症。著書に70万部超の『体温を上げると健康になる』。