子供の咬傷事故に関する調査結果

海外で飼い犬による咬傷事故に関する調査が行われました。
その結果、実際に起こりうる咬傷事故と飼い主が想像している咬傷事故の間にかなりの違いがあることが判明しています。

子供が被害を受ける咬傷事故に関して、まずは、飼い主さんの感覚と現実の違いについて具体的に挙げていきますね。

飼い主の思い違い『小型犬は咬傷事故を起こしにくい』

このように考える飼い主さんは意外に多いようです。
ところが、実際に起こる咬傷事故は、中型から大型犬によるものより小型犬によるものの方がダントツに多いのです。

特に子供は、自分と体格が同じかより大きい犬には積極的に触れようとすることが少ないのですが、ところが、自分の目線より小さい小型犬にはぬいぐるみ感覚で接することが多いのです。

もちろんリーダーを大切にする犬達にとっては、子供はリーダとはとても思えません。
なので、子供のことは自分より下位の位置づけになる事が多いのです。

このような条件の元、子供たちが犬の嫌がることをしてしまったり犬の行動を邪魔すると咬傷事故が発生しやすくなるのです。

「うちの犬は家族にはそんなことはしない」というのは人間の理論です。
犬は上下関係を、非常に大切にする生き物です。
犬にとっては「群れ(家族)」の上下関係を乱す子供たちは、痛い目に合わせてでもしつけてやらねばならない対象だということを知っておきましょう。

子供と愛犬、目を離しても大丈夫?

愛犬と子供たちとの咬傷事故は、殆どが親の目の離れた時に発生しています。

理由としては、あくまでも群れのリーダーである親がいる場所では犬達は揉め事を起こしづらいことが挙げられます。
人間でも、先生の目の前でクラスメイトにお説教なんてやりづらいですよね。

犬の社会生活においては、リーダーは絶対的な存在です。
リーダーがいるかいないか、その1点がとても大事なのです。

5歳未満の子供は小型犬に噛まれる事が多い!?

私自身、子供がいて犬を飼っています。
犬の散歩をしていて「昔、犬に噛まれてから犬が怖いの」という方にもたくさんお会いしてきました。

そのなかでも多いケースが、小型犬と5歳未満のお子様の組み合わせです。
さらに、公園や道路より室内での事故が多いことも特徴的です。
なぜ、このような咬傷事故が起こるのか二つの観点から説明してみました。

犬は群れと縄張りを大事に思っている

海外での調査結果で、「骨を与えている時は子供を近づけさせないようにしている」という方が多かったようです。
確かに大好きな骨を取られまいとするワンちゃんに子供を近づけないのは大事ですね。
しかし、問題なのはそこではありません。

犬が縄張りと認識している場所で、小さなお子様から目を離してはいけないのです。

特に、自分の意思や行動のコントロールが出来ない5歳未満のお子様の場合危険性が増します。

小さいお子様は、ふとした思いつきで犬に近づきます。
例えば、横になっているから毛布をかけてあげたいと思いついたらどうなるでしょう。
縄張りで静かに休みたい犬達に、毛布をかけたいお子様。
毛布をかけるといっても、まだうまく手足の動かないお子様ですから力加減なんてできませんよね?
毛布をかけるというより、毛布越しに叩くことになったら、小型犬にとっては縄張りの安全を取り戻す必要が出来てしまいますね。

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犬を飼っているから大丈夫、は通用しない

私がヒヤッとしたケースは、おばあちゃんの家で起こりました。
自宅でも犬を飼っていて、子供は犬になれているので安心していました。
ところが、おばあちゃんの愛犬には違いました。

普段静かな年寄り世帯に、甲高い声の子供。
さらに、孫がやってきて興奮気味の飼い主。

おばあちゃんの愛犬は、近くを通りかかった私の息子のお尻に噛み付きました。
幸いオムツをしていたので、怪我はなかったのですが…

おばあちゃんの愛犬はダックスフントMIX、息子は3歳になったばかりの事件だったことをよく覚えています。

実は、犬達は人の声音を非常に気にしています。
犬同士でのコミュニケーションでは、甲高い大きな声は「危険のサイン」なのです。

「危険!危険!」と叫び回る小さな子供と、緊張した飼い主の行動により、犬は危険が迫っていると感じます。
このような条件で、子供が犬に近寄ると確実に咬傷事故が起こるのですね。

私の場合は、自宅にも犬がいるので子供は犬にちょっかいを出さないと過信していた事も反省すべき点でした。
子供が何もしなくても、犬の方が追い詰められている時もあることを知っていただきたいです。

子供からは目を離さないこと。それが大事ということですね。

まとめ

自分の子育てと犬育ての中で、咬傷事故は犬にとっでも子供にとっても不幸しかもたらさないと考えて来ました。

私の知っている犬嫌いの皆さんは、ほとんどの方が犬に噛まれて追いかけられた経験がありました。
肉食獣に追われ噛まれるのは、忘れられない恐怖だそうです。

そんな悲しい事故を起こさないためにも気をつけたいことをまとめておきましょう。

子供に教えておきたい犬のルール

5歳未満の小さいお子様は、なかなかルールと言っても難しいですね。
ですから、とにかく5歳未満の子供と犬は親の目の離れないようにしましょう。
親と積み重ねる経験で、子供たちは犬との付き合い方を学んで、大きくなっても怪我なく犬達と仲良くできるようになりますね。

よその犬とあそびたい時のルール

私の息子に、しつこく教えたことが2つあります。

1)飼い主の居ない犬は触らない

これはとても大事だと思います。
公園などで繋がれている可愛い犬に触りたい、でも飼い主のいない犬達はリーダー不在で非常にナーバスになっている可能性があります。

2)犬に触りたい時は飼い主に許可を得る

犬を飼っている方は大抵、このことは教えておられると思います。
犬にも「触られるのが嫌いな子」はいます。
それだけでなく、頭は平気でも尻尾はやめて欲しいなど、犬それぞれの個性もありますね。
特に5歳未満の小さいお子さんの場合、犬を触る時怖いためか尻尾やお尻に触れることがおおいです。
確かに、頭を触るのは口も近いし怖いですものね。
しかし、犬にとって尻尾は挨拶や気持ちの表現に使う大事な場所です。

飼い主と一緒にいる犬でも嫌なことをされれは噛みつきます。
犬のルールとしてはまず姿勢を低く、匂いを嗅がせてもらえれば不安も和らぎ仲良くできます。

犬はおもちゃやぬいぐるみではなく、生きていて感情のある生き物であることを教えておきたいですね。

犬と過ごす飼い主が知っておきたい触れ合いのマナー

犬の散歩中に「可愛いワンちゃんですね!」と言われて嬉しくない飼い主なんていませんよね。
可愛いうちの子と、小さなお子様とがトラブルなく仲良く出来るように気をつけたいポイントを上げておきます。

慣れているか慣れていないかを把握する

小さいお子さんの突飛な行動や、甲高い大きな声は慣れないワンちゃんにとってはゴジラ並みの恐怖体験です。
愛犬が子供に慣れていない場合は、
「この犬は怖がりなので、なでてもらうのは無理なの」
と、きちんと断る勇気も大事です。

咬傷事故においては、犬は加害者です。
小型犬といっても、小さいお子様を攻撃したら被害は大きくなる可能性もあり、最悪は命にかかわる事故になることもあります。

また、トラブルになりそうになって犬を叱るのも無意味です。
縄張り意識や、警戒心、守備のための攻撃は犬が持って生まれた本能です。
どんな犬でも大なり小なり、持っている性質ですから子供さんと犬から目を離さないことが大事ですよ。

なれている犬でも気をつけること

私の犬は、子供にも慣れていますし穏やかで心の広い犬なので危険は感じた事はありません。
ですが、気をつけている点はあります

触られる時はマズルをキープ

ツヤツヤの毛並みや、ふわっとしたタレ耳の毛並みは子供さんに喜ばれます。
もし、声をかけていただいて、触ってもらう時には必ず私がマズルに手を添えています。
絶対に事故はないと思っていても、触れられた時に振り返った瞬間に歯が当たって怪我をすることも考えられるからです。

ガチガチに緊張する必要はありませんが、小さいお子さんと一緒になでる風を装ってマズルに手を添えておきましょう。

犬には犬のルールがあり、守りたいものもあるはずです。
人と暮らす犬達が、人と仲良く認めあって地域に溶け込めるように飼い主も学び、行動して行きたいものですね。