最先端の機器が備わった日本の医療機関での検査や診察を目的として訪日する中国人が急増している。日本政府も積極的に外国人の医療ツーリズム受け入れ政策を進めているが、中国国内では「中国から日本の医療機関に積極的に投資せよ」との声も出ているようである。(イメージ写真提供:123RF)

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 最先端の機器が備わった日本の医療機関での検査や診察を目的として訪日する中国人が急増している。日本政府も積極的に外国人の医療ツーリズム受け入れ政策を進めているが、中国国内では「中国から日本の医療機関に積極的に投資せよ」との声も出ているようである。

 中国メディア・経済観察網は8月31日、「日本には医療ツーリズム以外に、病院に投資するチャンスもある」とする記事を掲載した。記事は、日本の外務省が発表したデータで、2013年には168件だった中国人向けの医療滞在ビザ発給数が15年には829件にまで急増したことを紹介。また、今年6月には外務省が医療滞在ビザを緩和する通知を発表し、医療ツーリズムで訪日する中国人の数はさらに増える見込みであることを伝えた。

 そのうえで、日本の医療機関で受診を望む中国人観光客は日本の先進的な医療設備、特にガンの検査や治療に対して期待をしていることが想像できると説明。中国国内ではガンは末期においてようやく発見されるような状況であり、重粒子線治療や陽子線治療システムが希少なうえ国からも公認されていないとした。また、がんの治療費も日本の2倍以上となっており、日本に渡って治療を受けた方が滞在費を含めても安いと紹介している。

 記事は、中国でも今後国外から先進設備を取り入れ、国の認可を経て普及することになるとした。一方で、「その前に、国外の医療関連プロジェクトに投資することで中国人患者に対する治療サービスの枠を獲得というのが、ハイリターンな投資方式となりつつある。これは、中国の医療技術も進歩させることになるのだ」と伝えた。

 そして「中国の病院が日本の治療センターに投資を行えば、中国の医師が日本でトレーニングを受けられるようになり、中国人患者の治療を行うこともできる」と説明。日本の病院への「中国人の進出」は単に病気を診てもらうだけでなく、投資というアプローチでもますます注目されているのであるとした。

 中国の医療は現在、様々な問題を抱えている。高い医療費や医療リソース分配の不均衡に加えて、経済成長に伴う生活習慣病の患者増への対応にも迫られている状況だ。日本をはじめとする外国に医療目的で訪れる中国人が増えていることは、国内の医療体制が充実していないことの裏返しとも言える。先進技術を取り入れたがんなどの生活習慣病検査・治療体制の整備も急務になっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)