9月1日は防災の日。今年は熊本地震や台風などで大きな被害があり、多くの人が普段とは異なる生活を余儀なくされています。

『子どもを守る防災手帖』(MAMA-PLUG著、KADOKAWA)は、東日本大震災や熊本地震などで被災した1,089人のママの体験談をまとめたもの。

テレビなどで報道される情報とは違う「生の声」を知ることで、自分や家族にとって必要なものはなにか、災害が起こったときはどうするべきかが見えてくるはずです。

今回は本書のなかから、体験談をもとにした緊急時の備えをご紹介します。

■1:避難バッグは「3種類」用意しておく

避難バッグは、「常時持ち歩くもの」「緊急時に持ち出すもの」「備蓄用(自宅の安全が確保できたら取りに帰るもの)」の3種類に分けておくといいそうです。

食料は緊急持ち出しのバッグは3日分、備蓄用は2〜3週間分を用意しましょう。

自分と家族の1日の生活を振り返って、必要なものを備えます。子どもがいる人は以下の項目をチェック!

(1)乳児

震災後は母乳が出なくなったり、量が少なくなったりしたという人も多くいます。

母乳育児をしていても「哺乳瓶粉」「粉ミルク」「乳児用の飲料水(軟水)」は必ず備えておきましょう。紙コップを使ってスプーンで飲ませることも可能です。

離乳食を食べる赤ちゃんは、ベビーフードも必要。大人用の食事は塩分や脂肪分が多いので注意しましょう。

ベビーカーでの避難は危険なのでNG。抱っこ紐などを使い、歩ける子の場合は靴をバッグに入れておくのを忘れずに。

(2)幼児

子どもは食べ慣れないものを受けつけないこともあるので、腹持ちするお菓子などを普段からバッグに入れておきましょう。お気に入りのおもちゃや絵本があると安心につながることも。

(3)小学生

はぐれてしまったときのために、最低限の非常グッズをリュックに入れて背負わせましょう。

非常食や、水、好きなお菓子のほか、名前や血液型、連絡先、アレルギーなどを書いた「パーソナルカード」や母子手帳・保険証のコピーも入れておきます。ただし、防犯上名前は外から見えないところに記入します。

■2:生理用品や尿漏れシートも用意しておく

女性の体験談では「プライバシーがない」「女性の必需品がない」「女性特有の疾患になった」という3つが被災後に困ったこととしてあげられています。

震災のストレスから急に生理になったり、尿漏れが起こったりということもよくあるそう。生理用品とは別に尿漏れシートを用意しておくとよいでしょう。

しばらくシャワーを浴びることができないと、下半身の疾患にもかかりやすくなるため携帯用ビデがあると便利だそうです。

また、「サイズのあるもの」は遅れてくる支援品のため、ブラジャーも忘れずに。

■3:非常用トイレの使い方を練習しておく

非常グッズとして用意したものを使ったことがない人も多いはず。非常用トイレは、簡易的なものだと子どもが使いづらいということもあるので、一度試しておくとよいでしょう。

実際に使ってみると、目隠しが必要だということにも気づくはず。テントがあればいいですが、ない場合はレインコートやポンチョなど代用できるものを探しましょう。

また、救助を呼ぶためのホイッスルは小さい子どもだとうまく音が出せないことがあるので、練習しておきましょう。少ない息でも音が出るものや、子ども用のものもあります。

■4:非常食が好みに合うか確認しておく

「避難所での食事は偏りがあった」「ぐちゃぐちゃになった家のなかで食べ物を探すのが大変だった」という声があります。災害の発生当日から避難生活をイメージして、家族にはどんな非常食が必要か検討しましょう。

乾パンやシリアルバー、ゼリー飲料など「そのまま食べられるもの」、アルファー米など「水があれば食べられるもの」、インスタント麺や粉末スープ、レトルト食品など「熱源があれば食べられるもの」の3種類を用意します。

家族の味の好みに合っているか、腹持ちはするかなどを、試食して確認しておきましょう。温かい食事は消化吸収がよく、心を安定させるのでガスバーナーやカセットコンロがあると安心です。

また、防災訓練の一環として「昼食をおにぎり1個で過ごす」という日をつくり、子どもと一緒にチャレンジしてみるのもよいでしょう。

非常時に必要な備えは、それぞれの家族によって異なるもの。ある人にとっては便利なものが、他の人には不要なこともあります。

いろいろなケースの体験談を読み、自分ならどうするのか、子どもをどうやって守るのかを一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか。

(文/平野鞠)

 

【参考】

※MAMA-PLUG(2016)『子どもを守る防災手帖』KADOKAWA