敬老会の出し物、何をすると喜ばれる?

■みんなが盛り上がれる出し物って?
介護職をしている筆者の友人によると、外部からボランティアの人を呼んで太鼓演奏、獅子舞を披露してもらうこともあれば、自分たちで歌や劇を発表することもあるそうだ。
家族間で敬老会を開く際でも、お年寄りと一緒に楽しめるものがあれば、思い出深い一日になるのは間違いないだろう。
楽しい敬老会にするために、みんなでワイワイと盛り上がれる、何かいい出し物はないだろうか? イベント管理サービスを運営している株式会社Netsket代表の芥川武さんに、いいアイデアがないか尋ねてみた。
「基本は歌や手品、二人羽織等の余興になるかと思います。子供さんが一緒に余興に入る場合は、子供さんと一緒に二人羽織というのは面白いのではないでしょうか。特に子供さんは『テレビで見たことがある、漫画で見たことがあるアレ』が体験できることを喜ぶと思いますので、子供さんが喜ばれている様子を見て、年配の方々にも喜んでいただけるのではないかと思います」(芥川さん)
なるほど。自分の子供、孫やひ孫と一緒に遊べるのは、それだけでも楽しい時間を過ごせそうだ。
例えば、一緒に歌える歌がないか探すだけでも、「それってどんな歌〜?」と話が弾んだリ、「おばあちゃん(おじいちゃん)、その歌知っているの!?」という驚きもあるかもしれない。いずれにせよ、お年寄りとの交流が深まる、いいきっかけになりそうである。
■若者が好む遊びもアリ!?
一緒に歌を歌うことについては、芥川さんがこんな見解を寄せてくれた。
「お年寄りも、過去のイメージと現在のイメージは、随分違うものになっているかと思います。私の両親は既に70を超えておりますが、好きな歌手はサザンオールスターズやCHAGE and ASKAといった感じです。これからのお年寄りの多くは戦後世代。クリスマスパーティや結婚式の2次会、カラオケやディスコ等で遊び慣れている方も多いはずなので、あえて若者たちがやっている余興を組み込んでみるのも良いかもしれません」(芥川さん)
敬老会の出し物というと、お年寄りが好みそうなものを探してしまいがち。だがお年寄りの年代で流行ったものからヒントを得て出し物を考えてみると、「懐かしさ」で喜ばれることもあるかもしれない。
■シンプルなネタも十分楽しめる
「個人的には、『合コンで使われるような余興ネタ』というのも悪くない選択肢かと思います。『何を聞いても車いすって答えてね!』と念を押して、途中で『メリー?』と聞くと殆どの人が『クリスマス』と答える、というゲームがあるのですが、6歳の息子、15歳の娘、40歳の妻、70歳の両親全てにウケが取れました」(芥川さん)
案外こうしたシンプルなゲームも、みんなで気軽に楽しめて良いかもしれない。筆者の祖母もデイサービスに通っているのだが、地元にちなんだカルタ取り、ビンゴゲームといった、素朴なもので普段遊ぶことが多いようである。
出し物のネタに悩んでしまった際は、こうしたアイデアも参考にしてみてはいかがだろうか。
●専門家プロフィール:芥川武
株式会社Netsket代表取締役。イベントを楽しく管理できるソーシャルネットワークサービス「everevo(イベレボ)」や、法人・団体向けの“簡単すぐに使える”イベント・セミナーの運用支援サービス「EventCreate(イベントクリエイト)」を運営している。
柚木深つばさ(Yukimi Tsubasa)