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夏休みが終わり、学校が始まってほっとしているという保護者の皆さんは多いだろう。しかし、この時期だからこそ注意をしなければならないことがあるのをご存じだろうか。

内閣府が発表した「平成27年版自殺対策白書」によれば、18歳以下の自殺者数は、過去約40年間の日別で9月1日が最も多く、次いで4月上旬となっている。つまり、夏休みや春休みなどの長期休業明けに、自殺が増える傾向にあるのだ。

この背景には、学校でのいじめ問題がある。最近のいじめはLINEで起きることが増えている。この機会に、LINEいじめと対策について解説したい。

○長期休暇に利用が増えるLINE

LINEの利用は長期休暇に増える傾向にある。なぜならば、普段はクラスメートとも学校で顔を合わせて会話できるが、長期休暇中は直接会えない分、LINEでのコミュニケーションが増えるからだ。結果として、親も教員も目が届かない環境で、LINEの利用時間が延びていく。

LINEの利用が増えれば、当然いじめなどのトラブルも増える。長時間利用することにより依存状態となり、昼夜逆転生活となる子どもも出てくる。

○外から分かりづらく追いつめられるLINEいじめ

LINEいじめが怖い理由は、いつも持っているスマホで、場所や時間を問わずにいじめられ続けることだ。その上LINEは検索対象ではなく、友達になり、グループに追加されなければトークが見られないため、いじめが外部から分かりづらいという特徴がある。つまり、保護者が知らない間に、子どもが追いつめられてしまう可能性があるというわけだ。

LINEいじめにはさまざまなパターンがある。グループ内で複数人から一斉に悪口を送られるいじめや、1人だけ無視されるいじめの他、裸などの恥ずかしい写真や動画を、クラスのグループで共有されるといういじめもある。対象者を外したグループで、悪口を言うケースもある。

そのきっかけもさまざまで、リアルのいじめからLINEいじめに発展する場合もあるし、LINEでのやりとりから、いじめにつながる場合もある。コミュニケーション上のトラブルの他、既読がついたのに返事をしない「既読スルー」や、未読のまま放置している「未読スルー」が発端となることもあるのだ。

○「必ず味方をする」と伝えよう

夏休み明け、いじめにあっている子どもたちは、つらい学校生活に戻らなければならない絶望に陥る。10代の子どもたちは、遺書など原因や動機が分かるようなものを残していない場合が多く、周囲に予兆を感じさせないまま、自殺に至ってしまうケースも多い。

LINEいじめは、外部から気づきづらいからこそ、子どもの様子から判断したり、子どもから直接相談してもらったりすることが大切だ。まず、「いざというときには必ず味方をする」と、子どもに伝えよう。そして普段から子どもと話し、何か悩み事があれば、相談してもらえるような関係性を築けるよう、心がけてみてほしい。

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○著者プロフィール: 高橋暁子

ITジャーナリスト。
書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。SNSなどのウェブサービスや、情報リテラシー教育などについて詳しい。元小学校教員。
『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)など著作多数。テレビ・新聞・雑誌・ラジオ等メディア出演多数。Twitterは@akiakatsuki。
自身のブログ「高橋暁子のソーシャルメディア教室( )」で情報発信も行っている。

(高橋暁子)