13時間のホテル待機もユーヴェ移籍は実現せず…ベルギー代表ヴィツェルは土壇場で残留

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 ユヴェントスへの移籍が目前に迫っていたベルギー代表MFアクセル・ヴィツェルは、直前に所属クラブのゼニトが難色を示したことで残留する運びとなったようだ。イタリアメディア『スカイ・イタリア』など複数メディアが報じた。

 移籍市場の最終盤で中盤の補強を目指すユヴェントスは、移籍金1800万ユーロ(約20億7000万円)と300万ユーロ(約3億5000万円)のボーナスでゼニトと基本合意に至ったと伝えられていた。ヴィツェルはベルギー代表合宿を抜けてトリノ入り。メディカルチェックを済ませ、移籍期限の最終日となる31日はトリノ市内のホテルで待機していたという。残るは契約書へのサインと公式発表を待つだけだったが、突如として状況が一変する。

 ゼニトがヴィツェルの後釜と考えていたベンフィカのギリシャ代表MFアンドレアス・サマリスの獲得が決まらず、最終合意に達しないままタイムリミットが迫っていた。最終的にゼニトも折れて移籍の許可を出したというが、書類の準備が間に合わずにセリエAの移籍が締め切られた。ヴィツェルはホテルで約13時間待ったものの、遂にユヴェントス入りは実現しなかった。

 また、ヴィツェルに押し出される形でユヴェントスからジェノアへ移籍するとされていた元ブラジル代表MFエルナネスも残留。大混乱のまま今夏の移籍市場が閉幕した。

 現在27歳のヴィツェルは、身長186センチの大型MF。2012−13シーズンからゼニトに在籍し、これまでにロシア・プレミアリーグやチャンピオンズリーグなど公式戦通算161試合に出場している。ヴィツェルとゼニトが結ぶ契約は2017年6月30日までとされ、来シーズンにはフリートランスファーとなる。ユヴェントスは来年1月の移籍市場で再度獲得を目指すか、来夏にフリーでの獲得を目指す模様だ。