ペットショップと日本補助犬協会の共同事業『聴導犬育成プロジェクト』とは?

今回ニュースになった「聴導犬育成プロジェクト」というのは、ペットショップと日本補助犬協会の共同事業です。

事業の目的は「聴導犬の普及促進」「育成」「活動支援」で、企業が寄付金で支援する、という支援とは少し内容が異なります。

聴導犬になる犬を探す所から始まり、訓練期間中の支援、犬とパートナーのマッチング支援、そして犬が聴導犬として活躍した後のアフターケアまで視野に入れています。

更に、聴導犬の認知度を上げるなど普及活動も支援する、とのこと。
かなり踏み込んだ幅広い支援と言えますね。

どうしてペットショップが支援をするの?

人の手助けをする「補助犬」と呼ばれる犬がいます。「盲導犬・介助犬・聴導犬」という3種類の犬ですが、日本補助犬協会はこうした補助犬を育成したり、認定したりしています。

盲導犬はよく知られていますし、見かける機会があると思います。しかし、聴導犬を街中で見たことがあるでしょうか? 
残念ながら、私は聴導犬に街中で出会った経験がありません。

また、補助犬がレストランなどの入店を断られたり拒否される、といった事例も起きており「補助犬の頭数の少なさ」「認知度の低さ」が問題になることがよくあります。

補助犬がいれば活動範囲が広がる人はたくさんいます。
こうしたことに人々の関心を惹くのに、ペットショップが一肌脱ぐのは有意義なことだと思います。

ペッツファーストは保有する犬に聴導犬として適しているか評価し、適している犬に訓練を受けさせるといった支援も行うそうです。
こうした支援はペットショップならでは、といえますね。

今後の具体的な活動は?

聴導犬育成プロジェクトの具体的な活動を紹介します。

聴導犬「コスケくん」の活動支援

すでに聴導犬として認定されている「コスケくん」の「贈呈式」、が8月31日に日本補助犬協会の横浜訓練センターで開催されます。
ペッツファーストはコスケくんの活動支援をするそうです。

ちなみに、補助犬というと「ゴールデン・レトリーバー」などの大型犬を連想しがちですが、聴導犬や介助犬は犬種を問いません。
コスケ君はトイプードルです。
小型犬でも聴導犬になれるので、一頭でも多くの犬がコスケくんに続くといいですね。

聴導犬候補の訓練を支援する

ふたつめの活動は、今、適性が確認されて訓練を受けている犬3頭の支援です。

聴導犬を始め、補助犬になれる犬は限られています。適性が認められても、訓練がうまく続かなくて補助犬になれない犬もいますし、パートナーとの相性が合わなければ実際に活動することができません。

補助犬1頭を育て上げるには、訓練施設、施設の運営・維持、訓練する技術者、時間、犬の生活支援など、幅広い支援が必要になります。
こうしたことを考えると、企業の支援があることはとても心強いものだと言えますね。

候補犬の提供〜育成まで、総合的な支援

ペッツファーストは、ペットショップで多くの犬を保有しています。
この犬の適性をチェックして聴導犬の候補犬として提供したり、育成の過程でも支援する、と発表しています。
その他にも金銭的な支援もあり、2016年度の支援金は1,500万円(予定)、2017年度も予算を確保して、聴導犬の普及促進・育成・活動支援を継続的に行うそうです。

最初の取り組みとしてペッツファーストは、8月に900万円を日本補助犬協会に寄付しているそう。
聴導犬など補助犬は一朝一夕に育成できるものではありませんし、周囲の理解・援助が欠かせません。
企業の息の長い支援を期待したいですね。

私達の支援も大切

今回はペットショップが補助犬の援助を行う、という新鮮なニュースでした。
しかも、いわゆるお金の寄付だけでなく、犬の提供・育成・活動など幅広く支援するという踏み込んだ内容が興味深いものでした。

聴導犬をはじめとする補助犬は、その数自体を増やすことも必要ですが、それを自然に受け入れられる社会も欠かせません。
愛犬家も、そうでない人も、まず補助犬やという犬に対する正しい知識を身につけ、日本補助犬協会などの団体の活動に目を向けたいですね。

SNSなどを活用して、盲導犬だけでなく介助犬や聴導犬の存在・役割を拡散することも支援のひとつになると思います。
自分にできること、小さな支援から始めていきたいですね。