写真提供:マイナビニュース

写真拡大

中国のファーウェイは、8月31日〜9月2日、中国上海で同社の年次イベント「HUAWEI CONNECT 2016」を開催。初日の8月31日には、基調講演を前にプレスカンファレンスが行われ、エレベータやエスカレーターを提供するスイスのシンドラー社との提携を発表した。

この提携によりファーウェイは、シンドラー社のエレベータに取り付けられたセンサーデータを、ファーウェイのネットワークを介してクラウド上に蓄積。これらのデータを分析することで、故障の事前検知に役立てる。

エレベータには、ゲートウェイとしてLinuxベースのエッジコンピュータを搭載し、エレベータに取り付けられたセンサーデータを収集する。これをSDNで構築されたネットワークを介してクラウド上に保管し、データを分析する。

ファーウェイ エンタープライズ ネットワークプロダクトのプレジデント Liu Shaowe氏は「世界には1500万台のエレベータがあり、平均で年2日程度故障する、1基あたりでは少ないが、1500万台を掛け算すれば大きな数字になる。そのため、新しい技術を使って、故障を事前検知すれば大きな貢献になる」と述べた。

同氏によれば、上海市では新たに設置されるエレベータにはセンサーを取り付けるよう規制がかかっているという。

同社では、このソリューションをスマートシティの一部として提供するという。

一方のSchindler ChinaのRegional General Managerを務めるMichael Li氏は、今回のファーウェイとの提携について、 「エッジコンピュータによって、24時間エレベータをモニタリングできる。このデータを分析すれば、エレベータの設計にも役立てることができる。なぜ、ファーウェイと提供したかといえば、ユーザーにより良いユーザー体験を提供できるからだ」と語った。

Liu Shaowe氏は、シンドラーとの提携の発表において、IoT、SDN、クラウド活用など、新しい技術の提供による新たな価値を提供することを訴えたが、ゲスト出演したForresterのバイスプレジデントで主席分析官のNigel Fenwick氏も、今後の企業の収益は技術の活用によってもたらされるだろうとした。

「どの企業も技術企業になるべきだ。今後、企業の収益は技術の活用によるものになる」(Liu Shaowe氏)

具体的には、金融ではAI、ロボットラーニング、予測分析、製造業ではGPSやセンサー、教育ではクラウドエコシステムやゲームラーニング、公共ではデジタルシティ、エネルギーではスマートメーターなどが挙げられるという。そして同氏は、これらの技術の中心になるのがクラウドだと指摘した。

ただ、同氏によれば、これを実際に行動を移して起こしている企業は25%にすぎないという。これを受け同氏は「(新しい技術を利用しなければ)、企業は新しい価値を提供できない。今後は企業の構造を考え直す必要がある。でなければ、技術の進歩に追いつくことはできない。技術は企業成長の原動力だ」と、警鐘を鳴らした。

そして、「これまで企業は商品やサービスを提供してきたが、今後はこれらに加えてデジタル体験を提供することが必要不可欠だ」と語った。

(丸山篤)