さあ、あの屈辱を晴らそう!日本一詳しいUAE代表の「今」

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今夏はコパ・アメリカ・センテナリオがあり、EURO2016があり、そしてリオ五輪があった。多くの熱狂が舞い踊った反面、日本代表にとっては苦しい季節だった。

リオ五輪に出場した手倉森ジャパンはグループリーグで敗退。フル代表は参加する大会がなく、その鬱憤を晴らす機会もなかった。

しかし、ついにそのチャンスはやってきた! 9月1日からは重要な2018年ワールドカップ・アジア最終予選がスタートするのだ。

しかもである。相手はアジアカップで煮え湯を飲まされたあのアラブ首長国連邦、通称UAE代表だ。あの屈辱は忘れることができない。それを晴らす機会が早くもやってきたのだ!

なお、アジアカップまでの状況については以下の記事を参考にしてほしい。

なぜこれを今回も出すか? といえば、要するにUAEはあの頃から全くと言っていいほどチームが変わっていないのである。監督も、そして選手もだ。

つまるところ、日本代表がそれに勝つことができれば――とくに次に相手の本拠地で勝利できれば、完璧なリベンジの達成だ。こんなにも燃えるシチュエーションがあろうか!

今回のメンバーについて

前頁で書いてしまったが、基本的に主要なメンバーは変わっていない。UAE側が公式にメンバー表をアナウンスしていないのでメディアの報道頼りなのだが、アジアカップから継続されている選手は以下のとおり。

GK:ハーリド・イーサ DF:ワリード・アッバース、ムハンナド・サラーム、ハムダン・アル・カマリ、アブドゥラジズ・フサイン・ハイカル、アブドゥラジズ・サンクール、ムハンマド・ファウジ、イスマイル・アハマド、ムハンマド・アハマド MF:ムハンマド・アブドゥラフマン、ハビブ・ファルダン、オーマル・アブドゥラフマン、アーミル・アブドゥラフマン、ハミース・イスマイール、イスマイール・アル・ハンマディ FW:アリ・マブフート、アハマド・ハリル

さらにGKアリ・ハシーフはアジアカップを負傷欠場していた選手なので、実質19名が継続されていることになる。

ちなみに日本代表は西川、東口、長友、槙野、森重、昌子、吉田、太田、長谷部、香川、清武、小林、本田、武藤、岡崎の15名である。長友と槙野が離脱したので13名にはなっているが…。

大きな変化が何かあるのかと言われれば、見た目としては何もない。同じようなメンバーで、同じような戦いをしている。実は親善試合ではかなり積極的に新しい選手を試してはいるのだが、やはり現在の中心であるロンドン五輪組への信頼度が絶大なのだ。

中東サッカーに詳しい方ならボランチのアハマド・バルマンやファワズ・アワナなどの能力はよくご存知だろうが、アーミル・アブドゥラフマンとハミース・イスマイールの壁は高過ぎる。当然前線のオーマル+マブフート+ハリルは絶対的存在だ。

変化があるとすれば、イスマイール・アル・ハンマディよりも、オーマルの兄であるムハンマド・アブドゥラフマンが使われているかな?くらいである。

逆に言えば、何らかの変化を監督が求めている状況であるにもかかわらず、まだ食い込むことができる選手がいないとも言える。

実際この所行われた親善試合の結果は芳しくなく、マンネリだとまでは言わないが新しい風は吹いていない。先日は9名の主力がいない中で北朝鮮に敗れてしまい、新鮮力発掘に失敗している。

UAEの強みは?

したがって、UAEの強みというのも変わらない。最も怖いのは前線の絶対的な「トライアングル」である。

司令塔を務める「天才」オーマル・アブドゥラフマンは、欧州への移籍という夢こそなかなか実現せずに苦しんではいるが、その能力は折り紙つきだ。

誰も気づかないようなタイミングで味方の動きを捉える圧倒的な視野の広さ。そこにしっかりボールを送れる正確無比の左足。そして時に自分でもゴールを決められる打開力。

近年はなかなか独力でゴールを奪うようなプレーを挑むことはなくなってきたが、チームにチャンスをもたらす能力としてはアジアでも指折りの存在だ。このところは無回転気味のドロップFKまで見せるようになり、その技術をますます高めている。

前線の柱であるアハマド・ハリルは、圧倒的なフィジカルで存在感を発揮する。身長こそそれほど高くはないが、豊かなジャンプ力と強烈なキック、そして豪快なランでディフェンスを混乱に陥れる。

UAEでは後方からのパスを当てる存在として貴重な存在であり、ゴールスコアラーとしての役割以上に貢献できる。ただ、このところアル・アハリでは絶対的な存在ではなくなっており、クラブでは正念場を迎えている。

そして何より、このUAE最大の得点源といえるのが、日本戦でも見事な得点を決めたアリ・マブフートである。ちなみに編集部Kは彼のファンであるが、明日だけは活躍しないで欲しいところ。

圧倒的なスピードを活かしたスペースへの飛び出し、そして巧みなシュートから得点を量産するUAE最高のセカンドストライカーだ。先日の北朝鮮戦ではおもいっきり退場してしまったが、供給源のオーマル、ポスト役のハリル、そしてそれを決めるのはこのマブフートにほかならない。

昨季のリーグでは23試合の出場で23ゴール。あのトリニダード・トバゴ代表FWケンワイン・ジョーンズをベンチに追いやり、アル・ジャジーラでも絶対的な存在感を発揮している。

もう一人注目するとすれば、ボランチのハミス・イスマイールだろうか。彼はそれほどこのチームで目立ってくるようなタイプではないが、時に強烈なミドルシュートやフリーキックでゴールを狙ってくる長距離砲だ。

日本が守るような状況になった時には、彼の右足は危険なものになるだろう。プレッシャーを怠らないよう注意したいところだ(何様なんだ…)。

さあアジアカップのリベンジだ! 日本代表対UAE代表は明日、9月1日の19時35分にキックオフを迎える。白星でスタートを切ることができるように、みんなで応援しよう!