左から林全・行政院長、不当党産処理委員会の顧立雄・主任委員

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(台北 31日 中央社)戦後、日本が台湾に残した不動産を接収するなどして巨額の資産を築き、「世界で最も金持ちの政党」と呼ばれた野党・国民党。その党資産の調査や返還要求を行う行政院(内閣)の「不当党産処理委員会」が31日、発足した。

台湾では7月下旬に「政党及びその付随組織の不当取得財産処理条例」が成立。委員会の設置に加え、国民党を含めた各政党やその関連団体に対して、1945年8月15日以降に取得した資産を、今年8月10日の条例施行から1年以内に報告することが義務付けられた。このうち委員会が「不当取得」と認定した財産は、国や地方自治体、元の所有者への返還が求められる。

委員会の主任委員を務める与党・民進党の顧立雄氏は、台湾は戒厳令の解除や民主化、3度にわたる政権交代などを経てきたが、不当な党資産の問題は今も存在していると指摘。その存在は台湾の民主主義が進まなければならない「最後の1マイル」であり、我々のやるべき、ただ一つの仕事はその最後の1マイルを歩き切ることだと強調した。

一方、国民党文化伝播委員会の唐徳明・副主任委員は、不当党産処理委員会は上から下まで民進党の関係者だらけだと批判。委員会は民進党のために働き、国民党はATM(現金自動預け払い機)にされてしまうと皮肉った。

委員会のメンバーには国民党で広報担当などを務め、今年6月に党籍を剥奪された楊偉中氏も含まれている。

(戴雅真、謝佳珍/編集:杉野浩司)