9/1は防災の日。 「ローリングストック法」でムリなく備蓄を

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執筆:井澤 佑治(ライター)


9月1日は「防災の日」ですね。大正12年の9月1日に関東大震災が発生したことにちなみ、国民の防災への意識を高めるために制定され、現在では毎年この日を含む1週間が「防災週間」となっています(2016年は8/30〜9/5)。

また、8月最後の週末には、防災の日にあわせて各地で防災訓練も行われていますが、自宅における防災への備えでは、防災用品の用意や水・食料などの備蓄が重要となります。

そこで今回は、震災経験者の声をもとに、具体的な防災用品とはどういうものか、水・食料の備蓄はどのように行うと良いのかを考えていきたいと思います。

震災経験者が必要と感じた防災用品は?

ひと口に「防災用品」といっても、ヘルメットから非常食までさまざまな物があり、災害時に必要とされる物の優先順位を決めるのに迷ってしまいがちです。

医学博士、保健学博士、ジャーナリストなどで構成される『水を考えるプロジェクト』が、震災経験者(東日本大震災経験者262名、阪神大震災経験者264名)を対象におこなった調査によると、「必要性を感じる」と答えた人が多かったものは以下の順となりました。

水(92.0%)

懐中電灯(77.9%)

ラジオ(70.7%)

ほかにも、カセットコンロやガソリン・灯油などの燃料は、災害でライフラインが断絶した際の必需品といえそうです。

「ローリングストック法」で無理なく備蓄!

食料(水は1人:1日3リットル)の備蓄は通常、1週間分を用意しておくことが望ましいとされています。しかし、そのようなスペースが確保できる家庭ばかりではありませんよね。

そこで内閣府では、非常食の備蓄方法として、月に1、2回程度「非常食を食べる日」を決めて、食べた分だけ補充していく「ローリングストック法」を提唱しています。

東日本大震災のときなどは、コンビニやスーパーから物が消えて、困った経験をした人も多いことでしょう。普段から少し多めに食材を買い足しておく習慣をつければ、冷蔵庫や冷凍庫の中身、ストックしてある食材で最初の3日間はしのげるでしょう。

あとの12食分(4日分)を非常食として備蓄し、月に1、2回のペースで「食べて補充」を繰り返すことで、消費期限が短めのレトルト食品などでも「いざというときに非常食として扱える」というものです。消費期限の長い非常食専用品だと、入れ替えるのを忘れてしまいそうですが、毎月常に入れ替えていることで備蓄食の選択肢が広がるというメリットもあります。

この「使いながら補充していく」というやり方は、食料品や水だけでなく、災害で物流がストップした際に必要性が高くなる生活必需品(乾電池、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、生理用品、紙オムツなど)にも応用できます。

非常用のストックとして、「すこしだけ多めに買っておく」という気持ちで臨めば、無理なく「いざというときの備え」も実践できそうですね。

水の備蓄で注意すること


先の調査において、9割以上の人が災害時に「必要性を感じる」と回答した「水」ですが、災害に備えて水の備蓄をしている人の約6割は「ペットボトルで水を備蓄している」と答えたそうです。

ペットボトル入りのミネラルウォーターの場合は、開封して空気に触れないかぎり、賞味期限後も極端に品質が変わったり、腐ったりする心配はありません(若干、風味が変わることはあるそうです)。

ただし、開封後は雑菌の増殖などが進むため、早めに飲みきるか、時間が経過したものは飲用以外(洗顔や歯みがきなど)に使用しましょう。
また上記の理由により、水道水をペットボトルなどに詰めて備蓄する場合は、「飲み水」以外に使用することを前提としておきましょう。

ほかにも、非常食や乾電池などは、消費期限や使用期限を過ぎると、いざというときに「食べられない」「使えない」という事態になるおそれがあるため、購入するときに思い出して、定期的に入れ替えや補充を行なうように心がけたいですね。

<参考>
http://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h25/73/bousaitaisaku.html
(内閣府の防災情報のページ)

http://www.fdma.go.jp/bousai_manual/index.html
(消防庁 防災マニュアル)

<執筆者プロフィール>
井澤 佑治(いざわ・ゆうじ) 
ライター、舞踏家/ダンサー。通販メーカーのコピーライターとして、健康食品などの広告を数多く手がけたのちに、ダンサーとして独立。国内外で公演やワークショップ活動を展開しつつ、身体操作や食事療法などさまざまな心身の健康法を探究する。現在はダンスを切り口に、高齢者への体操指導、障がいや精神疾患を持つ人を対象としたセラピー、発達障害児の療育、LGBTの支援などにも携わっている。