国土交通省が8月30日、三菱自動車が販売する軽自動車以外の9車種について燃費を測定した結果、8車種でカタログ値から最大8.8%(RVR)乖離していたと発表しました。

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同社は、燃費の改ざんが判明した軽自動車4車種以外に、市販中の車種でも不正が有ったため燃費試験をやり直したところ、カタログ値との差が3%以内に収まっていたとして、これまで販売を継続していました。

国交省によると、三菱自動車は5回の測定結果のうち、最大値と最小値を除いた3回の測定値の平均値を提出すべきところを、最大70回に及ぶ測定値の中から自社に都合の良いデータを選んで申請値としていたことから、再測定においても、不正が有ったとしています。

同省は同じく燃費測定方法で不正があったスズキの26車種についても独自に試験を実施していますが、同社の軽自動車、及び軽貨物車の燃費については、逆に良い方向に6.0%程度乖離(アルト)している事が判明。

改めて両社の燃費測定に対するスタンスの違いが鮮明になっています。

三菱自動車は8月30日に届出値を下回った車種について燃費修正値を国交省に再申請しましたが、カタログや店頭表示の変更など準備が整うまで販売を停止しており、再開は2〜3週間後となる模様。

不正の対象車台数は約8万台規模に及び、ユーザーにはガソリン代の差額やエコカー減税の追加負担の補償として、3万〜10万円の補償を実施するそうです。

なぜ同社の企業体質が既に明るみに出ているにも拘わらず、こうした事態が延々と続くのかが不思議ですが、以前の記事でもお伝えしたとおり、トヨタ自動車のOBを含む特別調査委員会が指摘した、「経営陣及び開発本部の幹部による開発現場に対する関心が低く、開発本部の各部署も自分たちの業務にしか関心を持っていない」とする長きに渡って築かれた風土がなせる技なのかもしれません。

おりしも同社は燃費改ざんの有った軽自動車の販売を7月に再開したばかり。

日産自動車からの34%の出資を受け、10月には新たなスタートを切る計画になっており、度重なる不正は費用損失に留まらず、ユーザーや親会社に対する信用面での損失にまで大きく波及しそうです。

Avanti Yasunori・画像:国土交通省)

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