予防接種をしていない、または未罹患者は要注意(画像はイメージ)

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厚労省や国立国際医療研究センター、千葉市などは、2016年8月14日に幕張メッセで開催されていた米人気歌手ジャスティン・ビーバーのコンサートに麻しん患者が参加しており、兵庫県西宮市から首都圏に移動していることから、広い地域で麻しん患者が発生する恐れがあると発表した。

「麻しん(はしか)」は麻しんウイルスによって引き起こされる感染症で、空気(飛沫核)感染や接触感染によって人から人へ感染する。感染力は非常に強く、麻しんの免疫がない集団に1人の発症者がいたとすると、12〜14人の人が感染するとされ、インフルエンザの6〜7倍。感染しても発症しないことはほとんどなく、感染した90%以上の人が発症する。

感染後、10〜12日間の潜伏期ののち発熱や咳などの症状で発症し、38度前後の発熱が2〜4日間は続く。気道や結膜の激しい炎症や全身の発疹もあるため、入院が必要と診断されることも少なくない。

免疫力が低下するため、他の感染症に罹ると重症になりやすく、肺炎や脳炎といった合併症の危険もあることから、国立感染症研究所などは「回復までには時間のかかる重症な病気」としている。

患者は兵庫県西宮市在住の19歳男性。西宮市保健所によると男性は麻しんの予防接種を受けておらず、発症10日以内に海外渡航歴があることから、輸入感染例と考えられるとしている。同居家族3人も同時期に麻しんを発症したが、4人の中に重症者はおらず、現在は快方に向かっているという。

男性は8月9日に発熱、13日から全身に発疹が出ていたが、13日から15日には東京都や神奈川県を訪問し、19日に麻しんと診断された。麻しん発症者が周囲に感染させる期間は、発疹出現の3〜5日前から発疹出現後4〜5日目くらいまでとされている。

移動範囲が広く、コンサートなどにも参加していたことから、想定される接触者数は多く、各機関は麻しんの可能性がある症状が現れた場合、速やかに医療機関に連絡するよう呼びかけている。

(Aging Style)