インドネシアのジャカルタ−バンドン間の高速鉄道建設計画において、インドネシア政府はこのほど、約142kmの全区間の建設許可を合併会社「インドネシア中国高速鉄道」に与えた。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 インドネシアのジャカルタ-バンドン間の高速鉄道建設計画において、インドネシア政府はこのほど、約142kmの全区間の建設許可を合併会社「インドネシア中国高速鉄道」に与えた。

 中国共産党機関紙・人民網は25日付の記事で、ジャワ島の高速鉄道プロジェクトで全区間の建設許可を得たことは「堅実な一歩を踏み出したことを意味する」と主張したうえで、日本の新幹線に対して「実力で決着をつけた」という見方を示している。

 記事は、中国にとってジャワ島の高速鉄道計画は、規格から設計、施工、運営管理、人材育成、そして沿線の商業開発まで含めて手掛ける一大プロジェクトであることを指摘。建設から運営までを見事に成功させることができれば、中国高速鉄道の成功事例として今後の輸出に弾みがつくと期待を示した。

 一方、中国は高速鉄道の輸出において多くの障害に遭遇しているとし、とりわけ日本との熾烈な競争に直面して紆余曲折を経験したと主張。新幹線という強力なライバルとの競争に直面しても、中国が最終的にジャワ島の高速鉄道プロジェクトで全線の建設許可を得ることができたのは、作戦や計略という要素よりも、中国鉄道建設の技術レベルが以前と比べ物にならないほど向上したためだと主張した。

 また記事は、ジャワ島において、新幹線との受注競争に勝利した主要な要因は中国高速鉄道の技術力に他ならず、なぜなら競争において「実力のあるほうが勝つというのは絶対的な道理だからだ」と主張した。

 記事の表現方法からは新幹線に勝利を収めたという「自己陶酔」を読み取ることができる。中国に高速鉄道の技術を提供したのが日本であるという客観的な事実に記事はまったく触れていないどころか、インドネシアがジャワ島の高速鉄道を中国に任せたのは資金的な支援が決定打だったとの見方を無視し、あくまでも技術力で受注を勝ち取ったとの主張を展開している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)