国内総生産(GDP)で日本を抜いて世界第2位となった中国だが、近年は経済成長率の低下によってさまざまな問題が顕在化している。生産能力の過剰や企業債務の急増といった問題のほか、不動産バブルの発生など、中国経済は深刻な問題を数多く抱えている。(イメージ写真提供:123RF)

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 国内総生産(GDP)で日本を抜いて世界第2位となった中国だが、近年は経済成長率の低下によってさまざまな問題が顕在化している。生産能力の過剰や企業債務の急増といった問題のほか、不動産バブルの発生など、中国経済は深刻な問題を数多く抱えている。

 こうした問題が顕在化しているためか、中国国内では日本経済の実力を改めて評価する声も高まっている。中国メディアの東方頭条はこのほど、中国は2011年に日本を抜いて世界第2位の経済大国となったとしながらも、「日本はアジアで前例のない高度成長を遂げた国であり、何よりも国土面積が38万平方キロメートルほどしかない島国」であることを認識すべきだと伝えている。

 記事は、日本経済はバブル崩壊によって大きな傷を受けたとしながらも、バブル発生当時にはすでに世界一流の技術を持ち、完備された社会保障制度を有していたと指摘。現在の中国経済も当時の日本経済にはまだ及ばないのが現実であり、中国は日本を見下してはならないと論じた。

 続けて、小さな島国であるはずの日本が強大な経済力を持つのは「まるで謎のようだ」としつつも、日本はイノベーションによって生産性を向上し、世界における競争力を維持してきたと指摘。バブル崩壊後の日本経済は成長率こそ低迷しているように見えるが、世界金融危機でも日本経済は大きく落ち込まず、成長率でドイツを上回る年もあったと指摘した。

 近年、中国経済はさまざまな問題に直面しており、投資に過度に依存した経済構造からの転換を迫られている。中国が経済構造の転換に失敗し、中所得国の罠にはまる可能性も指摘されている。中国において日本経済の強さを指摘する報道が存在する背後には、中国の経済成長率が低下したことで、これまで見えなかった問題が見えるようになり、安定して経済を成長させる難しさが認識できたためなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)