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テレビやイベントなどで活躍するご当地キャラのふなっしーが、夢として語っていた「日本武道館でのライブ」が2016年8月23日ついに実現しました。この公演に先立って行われた囲み取材に参加することができたので、公演前の会場周辺の様子と会見の様子をほぼ完全版でまとめてみました。

梨祭 NASSYI FES.

http://nassyifes.jp/

8月23日13時半頃、日本武道館に到着。14時から行われるグッズ販売のために多くのファンが通路に並んでいます。



グッズ販売の開始時刻となりました。列の先頭に居た人は、なんと「朝の5時から並んでいた」とのこと。



「この梨祭でしか販売されず、しかも個数に限りがあるので早くから並ばないといけない」ということでした。



グッズ販売とは別の場所に、ガチャガチャの販売所が設置されています。こちらも大盛況で100人以上のファンが並んでいました。



ガチャガチャで取れる「ナッシーカプセル」。カプセル自体もふなっしーになっています。



中身はマスキングテープやリストバンドなどのグッズが12種類と、大当たりとしてふなっしーに直接会える券がありました。しかし、大当たりは5名分しか用意されていないとのことだったので本当に運の良かった人にしか当りません。



グッズの種類も多くカプセル1つ500円(税込)を大量に購入する人もいます。周りの人に声をかけて、かぶってしまったグッズを交換しあう人たちも多く見られました。



外国人に声をかけられて、あたふたしているふなっしーファン。どうやら「このキャラクターは何?」と聞かれていたようで、「ジャパニーズ、フェイマス、キャラクター」と頑張って答えています。



しばらくしてグッズ売り場を見てみると、先ほどの外国人たちがグッズ売り場で商品を眺めていました。



17時前の様子です。2階部分の列はグッズ販売の列で、この時間でもグッズ販売は満員状態のままでした。



開演前に行われる囲み取材のため先に入場、玄関にはさまざまな業界や著名人から 祝い花が贈られています。その中には「カッパのコタロウカパルニャジロウ ムジナもん大崎一番太郎 戸越銀次郎」などのご当地キャラクターの名前もあり、隣にはTHE ALFEEの高見沢俊彦さんの名前もありました。



スタッフに案内され武道館の中に用意された会見場にて待機。



ふなっしーのイベントでよく司会をされている横町藍(以後、あいちぃ) さんが、この会見でも司会進行を務めます。



「ふなっしーです。どうぞー」の案内でふなっしーが登場。「元気なっしー、ブシャー」とハイテンションでやってきました。



「うれしいなっしー!」とさらにテンションを上げて手をバタバタと振り始めるも圧倒されてしまい会場はシーンとした空気に、「拍手が起こるまでふなっしーやめません」と、あいちぃに突っ込みを入れられ笑いを取ったところで、会見が始まります。



あいちぃ:

メジャーデビューからの夢でありました武道館の本番ですが、今のお気持ちは?

ふなっしー:

冗談っぽく夢で語ってたのが実現してしまったのは驚きなしな。

あいちぃ:

人間界に降りてきてからこの舞台って想像できた?

ふなっしー:

いやぁ、全くしないなしよ。でも、みんながすごく喜んでくれてるから開催して良かったと思ってるなし。



あいちぃ:

ご当地キャラクター界初の快挙ですからね。4年越しの夢がかなう訳なんですけども、じゃあ、今後の目標というか夢はどういうところにおいていこっか?

ふなっしー:

今後の目標?とりあえず、全米全欧!

(ここでまたシーンとした空気に)

何なっし!



あいちぃ:

皆さん、多分取材に集中されてるので……ふふふ。世界を股に掛けて。

ふなっしー:

世界を股に掛けていくなっし。

あいちぃ:

「ふなっしーって船橋のキャラクターじゃないの」と思う人もいると思うんですけど。

ふなっしー:

うーん、どうしよっかなぁ。船橋発、日本を元気に世界を笑顔に。もうどんどんね、みんなを喜ばしていきたいと思ってるなっし。

あいちぃ:

じゃあ、目標は世界にってことなんですね。

ふなっしー:

そうなしなー。



あいちぃ:

ふなっしーの応援に今日はゲストの皆さんがたくさん参加されると聞いているのですけど、リハーサルの合間なんですが実はここに何組かお越し頂けるということなので、私のほうからお呼びしてもよろしいでしょうか。

ふなっしー:

えっ、本当?

あいちぃ:

では、ゲストの皆さんにもご登場頂きたいと思います。まず、たかみーこと高見沢俊彦さん。そして、氣志團の皆さんです。どうぞ。

ふなっしー:

わー、うれしい。



ふなっしー:

うお、たかみーさん。ひょえー、うぇー。



あいちぃ:

では、ゲストの皆さんにもいろいろお聞きしてみようと思いますが、この組み合わせを見ても梨の妖精界、そして、人間界とのコラボとなりますけども、ふなっしーと一緒にやられる意気込みを教えて頂けますか。

綾小路:

ふなっしーとは共に千葉を盛り上げる仲間ということでございますので、そして、昨年の氣志團万博 では、ふなっしーが我々のイベントに出てくださって、もう炎天下の中、踊って歌ってくれたので、恩返しにやって参りました。今日は、武道館で最高の千葉イズムを全開で披露できたらいいなと思っています。よろしくお願いします。

ふなっしー:

ありがとうございます。

あいちぃ:

今、恩返しということと絆という所とあったと思うのですが、ふなっしー実は最初の頃、「氣志團の皆さん怖いなぁ」と言ってましたが、今となってはどうでしょうか?

ふなっしー:

すごい優しい方々で、本当にお友達みたいにさせてもらってるなっし。本当、ありがとうございます。

綾小路:

こちらこそ、ありがとうございます。

あいちぃ:

高見沢さん、意気込みいかがでしょうか。

高見沢:

そうですね、僕らも武道館は毎年やってまして、今年やって90回目になるんですけど、そのうちの3回、ふなっしーにはゲストで来てもらっていて、3回のうち2回(ステージから)落ちてますんで、だから僕も恩返しに、今日は落ちに来ました。

ふなっしー:

えー、やめてください!



高見沢:

あれだね、ゲストで来ると武道館って楽だね。ほんと気楽だね。

綾小路:

ほんとですね。

高見沢:

大変だろう、ふなっしー?

ふなっしー:

大変なしなー。

高見沢:

思い知ったかぁ!

ふなっしー:

うわー。ちょっとね、もどしそうになったなっし。

綾小路:

リハーサルに来たら、「ふなっしーが倒れた」っていって、ふなっしーが気合入りすぎて倒れちゃったんで、45分リハーサルまで時間できちゃってね。いやあ、良かったです、回復してくれて。



あいちぃ:

ふなっしー含めて皆さん体をまず第一に、「我々は無理をしない」ということでやっていきたいと思います。高見沢さん、以前ふなっしーの番組でも1番のゲストとしてお越し頂いたのですが、どうだったですか?

高見沢:

そうですね、深い話をしましたよ。

ふなっしー:

聞いてた音楽の趣味が良く合う合う。

高見沢:

あはは、音楽の趣味合うなぁ。そしてねぇ、ふなっしーがギターを弾いたんですよ。

ふなっしー:

どうしたなっし?

高見沢:

やめときゃ良かったのに。

ふなっしー:

あはは……

高見沢:

でも、すごく楽しかったです。

あいちぃ:

イベントごとに頂いたギターをですね、ファンにすごくうれしそうに見せるんですけども。

ふなっしー:

ファンの人も喜ぶなしな。

高見沢:

それはうれしいですね。昔は、ふなっしーと最初に会った頃は、よく言ってたんですよ。教訓として「調子に乗んなよ」と、でもねぇ、ここまで来たら調子に乗れ、どんどん乗って東京ドームまで行こう!

ふなっしー:

ああ、いいなっしー!

あいちぃ:

アーティストとしてのふなっしーは今後どうなると思われますか?

高見沢:

やっぱりこうなったらグラミー賞ぐらい狙って欲しい。レコード大賞超えて。

ふなっしー:

い、いきなり?頑張るなっし!



あいちぃ:

氣志團から見てもアーティストの素質ってどう思われます?

綾小路:

そりゃもう本当に底が見えないですけども、1個だけ心配してるのが、千葉ですから千葉と言えばふなっしーというとこまで来たんですけど、最近「ジャガーさん」来てますから、ふなっしーもウカウカしてらんないよ、ほんとに。

ふなっしー:

千葉が盛り上がることはいいことなっしな。

あいちぃ:

皆さんから見て、ふなっしーの今後の夢、「こういう事をしたらいいよ」というのは何かありますか?

綾小路:

この間、リオのオリンピックで最後にマリオが出ましたけど、東京オリンピックで世界に発信するような感じでね。マリオがいて、キティちゃんがいて、ドラえもんがいて、そしてポケモンがいて、さらにガチャピンがいますから、このどれか1人蹴ってね。五輪の中に入れるよう目指したほうがいいですよ。



あいちぃ:

じゃあ、2020年の目標はそこでいきましょうか、ふなっしー。

ふなっしー:

オッケーなっしー。じゃあ、五輪の黄色いところ狙っていくなっしー。

綾小路:

黄色は結構大変だよ。ピカチュウがいるから。

高見沢:

あはは、ピカチューは大変だ。

あいちぃ:

打倒ピカチュウを公言したということで、ふなっしーさん。私からの質問は以上になるんですけども、今度はお越し頂きましたメディアの皆さんからの質問を受け付けたいと思います。

質問者:

武道館公演、おめでとうございます。

ふなっしー:

ありがとうございますなっしー。

質問者:

改めて武道館というのはどういう存在です?

ふなっしー:

あの、武道館でライブをやるっていうのはすごいことだというのは認識してますなっしー。そんな所でふなっしーがやらせてもらえるなんて光栄なことだし、何よりもふなっしーのファンの皆さんがすごく喜んでいて、これには応えたいなと今回開催したなっし。

質問者:

今ライバルはピカチューだと言ってましたけど。

ふなっしー:

いやいや、格が違いますよ!

質問者:

アーティストとしてのライバルみたいなのはいます?

ふなっしー:

アーティストのライバル?昔、そういえばJudasPriestのロブ・ハルフォードと言ってたなっし。

高見沢:

あ、リードボーカルのね。

ふなっしー:

ん?この反応を見ると誰もわかんねえな。

高見沢:

俺はわかるよ。

ふなっしー:

ありがとなっし。

質問者:

高見沢さんと翔さんにお聞きしたいんですけど、武道館では何回もやられているのですが、アーティストの聖地と言われている武道館でふなっしーがやっちゃっていいんですか?

ふなっしー:

ちょっと待ってくださいなっしー!いいじゃないかなっしー。



綾小路:

あのう、ブドウ館じゃないですか。これは駄目だなと、ちゃんと梨館にしないと。日本梨館に変えるとブドウの感じしてては駄目で梨の感じにして欲しいと、そしたらふなっしーのものになるんで、梨館に変えて頂ければなと。

高見沢:

ビートルズもやった聖地でございますけど、そこでこうキャラクターふなっしーがやるということは、これに続くキャラクターたちの励みになるのでは、要するに君はビートルズみたいなもんだよ。最初にやったんだから。

綾小路:

つまり我々は、ドリフターズのような立ち位置ということですね。内田裕也さんとドリフターズ。

ふなっしー:

いやぁ、もう有り難いお言葉ですなしな。でもね、ふなっしー自体流れに身を任せてやっているせいか、そんなに気負っているところはないなっし。

質問者:

ふなっしーとはやりやすいですか?

綾小路:

現在の日本において、これだけのハイトーンボイスが出せるっていうのは、小室ファミリー以降なかなかなかったことなんで。こっちも音楽家冥利に尽きましたね。高見沢さんと同じくらい高いってことですから。

高見沢:

彼は詩も書いたりするんですけど、意外といい詩を書くんですよ。それで、これいいなと思って僕も引き受けたんですけど、ただ、すごいですよね。譜面も何もないところから……これはなかなかしびれましたけど。やりがいのあるアーティストですね。

ふなっしー:

ありがとうございます。もう、恥ずかしくなるくらいうれしい言葉でしたなっし。申し訳ない気分にもなるなしな。もうちょっと頑張らないといけないと思っちゃったなっし。

質問者:

次の目標はドームや世界を目指すということですけども現実味ってありますかね?

ふなっしー:

この武道館も現実味のない話だったので、とりあえず言ってやってみて、駄目だったら言い訳を考える。それだけっ!

質問者:

これから行われる武道館の舞台をどんな舞台にしたいですか?

ふなっしー:

一番は、ここに来た人の思い出に残るような舞台にしたいと思っているなしな。こういってなんか現象が起きてふなっしーが武道館をやるっていうのは、多分奇跡に近い話だと思うなっし。だからね、皆で楽しく盛り上がって思い出作って欲しいなしなー!

あいちぃ:

そのほか、質問はございませんか。それではフォトセッションに移らさせて頂きたいと思います。





フォトセッションでもじっとしていることはなく、常にポーズを変えてアピールしています。



取材スタッフたちは片付けを行っている最中ですが、ふなっしーはこちらを向きお辞儀をして帰って行きました。



18時、開場を待っていたファンが入り口へ集まっています。



19時からのライブは、以下のようなセットリストで進行しました。

・ふなふなふなっしー

オープニングVTRののち、ステージ中央のせりからふなっしーが登場、高見沢俊彦さんとの共演で「ふなふなふなっしー」を熱唱します。



・買い物わっしょい

小島よしおさんが登場し、海外ロケなど思い出話と「買い物わっしょい」を一緒に歌い踊りました。

・ふなふなふな日和

アニメ「ふなっしーのふなふなふな日和」のオープニング曲をフルコーラスで歌います。

・ナントカナルシング

ご当地キャラ「コアックマ&アックマ 」がステージに登場し、アックマ様の生ギター演奏と共に歌いました。

・MR.BIG "TO BE WITH YOU"

ふなっしーにギターがインストールされ、自身がギターを演奏しながら歌います。

・梨空レインボー

いとうまゆさんが登場し、振り付けの練習を行った後、会場全員で踊ります。ふなっしーがワイヤでつられて宙に舞うサプライズ演出がありました。

・ぶぎぶぎふなっしー

氣志團プロデュース曲「ぶぎぶぎふなっしー」を氣志團のメンバーと一緒に歌い踊ります。

・ご当地キャラエレジー

本編の最後として「ご当地キャラエレジー」を歌いました。

・大きな玉ねぎの下で

ここからアンコール部分となります。アンジャッシュ 児島さんとふなっしー探偵での共演についてのトークの後、爆風スランプの「大きな玉ねぎの下で」を歌います。

・ふなふなふなっしー

ちっちゃいおっさん・カパル・カッパのコタロウ・コアックマ・アックマ・ニャジロウ・ふなごろー・ふにゃっしー・ポコタたちと一緒に踊り歌いました。

最後は、「感謝感激梨汁ブシャー」のかけ声と共に「梨汁ブシャー!」と書かれたテープが会場に舞います。



2時間全てふなっしーが主役を務める構成で、まさにふなっしーと集まったふなっしーファン1万2千人のための武道館公演という内容でした。



なお、「この公演の出演料やグッズの売り上げは、全て熊本震災義援金として寄付します」と、公演中にふなっしーから発表がありました。