中国の不動産バブル膨張を指摘する声が出て久しい。程なくバブルが崩壊するという予測や警告を示す文章も断続的に出ているが、今のところ崩壊の様子は見られない。不動産業が経済成長を牽引している状況ではそのバブルを崩壊させることはできない、との見方もあるようだ。(写真は深センの住居用不動産、写真提供:(C)whaihs/123RF)

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 中国の不動産バブル膨張を指摘する声が出て久しい。程なくバブルが崩壊するという予測や警告を示す文章も断続的に出ているが、今のところ崩壊の様子は見られない。不動産業が経済成長を牽引している状況ではそのバブルを崩壊させることはできない、との見方もあるようだ。

 中国メディア・今日頭条は26日、「実体経済を守るか、不動産を守るか 日本は前者を選んだ」とする記事を掲載した。不動産バブルの膨張状態がかつての日本と同じ状況にありながら、中国政府はなおも不動産を「安定成長」の頼みの綱にしていることに対して警鐘を鳴らしている。

 記事は、「実体経済がもはや非常に困難になっているにも関わらず、みな政府が不動産を崩壊させるようなことはしないと信じている。今は、安定成長できるものに依存するという状況だからだ」と説明。各種データから現在の不動産の危機はすでに非常に大きくなっているとし、高齢化、労働力の減少、家計の債務比率上昇、通貨の流動性上昇など、バブル崩壊前後の日本と似ている部分について取り上げて説明した。

 また、当時の日本よりも悪い条件として、都市化レベルが低いうえ、進む都市化も不動産開発先行で人口移動が伴っていないこと、土地市場が政府の掌中にあること、不動産購入政策が都市によってバラバラであることなどを挙げている。そして最後に、「日本の不動産が過度の発展により経済のオーバーヒートを引き起こした際、すすんで不動産バブルを崩壊させて実体経済を守った。ではわれわれは今、どのような選択をするのか」と問題提起した。

 異常なまでの不動産価格上昇に加え、収容可能人口が実際の人口を遥かに上回るような、いわば「ムダ」な地方都市開発が後を絶たない状況は、どうしても「身の丈に合わない無理な発展」という印象を持たせてしまう。表面的な数字だけの「安定成長」では長続きはしない。地に足が着いた、実体的な安定成長の糧を手に入れてこそ、中国の「持続可能な発展」は実現するのだ。(編集担当:今関忠馬)(写真は深センの住居用不動産、写真提供:(C)whaihs/123RF)