台風10号は、30日午後6時前に、岩手県大船渡市付近に上陸しました。東北の太平洋側に上陸するのは初めてのことです。今後は東北地方を暴風域に巻き込みながら北西に進む予想です。

台風の予想進路図


東北の太平洋側への上陸は史上初

大型で強い台風10号は30日、午後6時前に岩手県大船渡市付近に上陸しました。東北地方の太平洋側に上陸したのは、台風の統計を整備した1951年(昭和26年)以降、初めてのことです。


8月に4つの台風が上陸するのは約半世紀ぶり

台風7号(17日北海道襟裳岬付近に上陸)、台風11号(21日北海道釧路市付近に上陸)、台風9号(22日千葉県館山市付近に上陸)に続き、台風10号が上陸したため、8月に4つの台風が上陸したことになります。過去の統計を振り返ると、8月に4つの台風が上陸したのは、1962年(昭和37年)の1度きりで、54年ぶり(約半世紀ぶり)のことになります。
気象庁は1951年(昭和26年)から、台風の統計を整備しており、この記事における「過去」も、この統計資料に基づくものです。


猛烈な風、猛烈な雨のおそれ

東北地方には台風本体の活発な雨雲がかかり、激しい雨の降っている所があります。また、宮城県や岩手県の一部が暴風域に入っています。台風10号は今後も東北地方を暴風域に巻き込みながら北西に進む予想です。東北地方は夜のはじめ頃にかけて、太平洋側北部を中心に雷を伴い1時間に80ミリの猛烈な雨の降る所があるでしょう。沿岸部や海上では猛烈な風が吹く見込みです。引き続き、土砂災害、低地の浸水、河川の増水やはん濫、暴風、高波に厳重な警戒が必要です。