■連載/石黒謙吾のLOVEビール
〜語ってもウザくならない、スマートでコクのあるビールの話〜

 ビールが好き、もっと知りたい&楽しみたい。でも、マニア向けのものは結構、とは言っても当たり前の話は知ってる。そんな、粋でイケてるビールファンに贈る、なんでもありの読み物です。語ってもウザくならない、スマートでコクのあるビールの話をお楽しみください。

 ビールの歴史はホップの歴史。世界の至るところでブルワー達は、麦と併せて、この、アサ科のつる性多年草、和名「セイヨウカラハナソウ(西洋唐花草)」と格闘してきた。

■ウィキペディア「ホップ」

ホップ

 ビールにさほど興味がない人でも、「ビールにホップという苦い成分を持つ植物が入っている」ぐらいは知っているだろう。例えば、僕も子供の頃からこれぐらいは知っていたが、そのホップに様々な種類があると認識し始めたのは、20代半ばぐらいかも(ざっと30年前)。まだ日本のビール民度が著しく低いこともあって、メジャー系4社(国内はこれだけ)の製品に、ホップそのものについて言及するコピーなどもほとんどなかった。

 それが、徐々に、<採れたて><ホップ増量><ホップの大分類(アロマホップなど)><ホッピングー投入に関する技術>と、各社、味のこだわりの部分を打ち出してきて、ここ数年、<ホップの銘柄>についても、訴求することが増えてきた。素晴らしい傾向だ。

 ちょうどホップの収穫時期で、神奈川のクラフトメーカー「サンクトガーレン」のメールマガジンでも、ちょうど<今年も8月に山梨県でスタッフ自らが収穫してきたホップを生のまま使用したこの時期だけのビールを発売致します>ということで、ホップの話題が。

■サンクトガーレン<ホップ収穫風景を画像と動画で>

 続いてこのようにも。<夏に収穫したばかりのホップを使用したビールの製造・販売はビール業界では定着した感があり、弊社をはじめキリンビールやサッポロビールなどからも発売が発表されています>

■10月25日発売 一番搾り とれたてホップ生ビール

一番搾り とれたてホップ生ビール

■10月18日北海道限定発売 サッポロクラシック’16富良野VINTAGE

サッポロクラシック’16富良野VINTAGE

 さあここでまず、そもそも<ホップとビールの関係とは?>という素朴なギモンにお答えを……しているスペースはないので、効率良く(笑)、わかりやすいリンクを参照してほしい。

■サッポロビール<読むビール>「原料・水(ホップについて)」

 そしてこの中の、<その3><その4>では、種類について軽く触れてあるのだが、ここからさらに、具体的な「○○ホップ」という銘柄の味わいの違いについてを、そこそこ踏み込んだビールファン達は語り合う。チェコの「ザーツホップ」なんてのは有名で、聞いたことぐらいあるのでは? そのへんをスカッと簡潔に書いてある記事を発見。これはわかりやすいのでどうぞ!

■BREWING JAPAN<コラム>「醸造家が教えるビール講座〜ホップの種類〜」

 じゃーん! 一番下に書かれているのは、ニッポンのホップじゃないか! そう、北海道原産の「ソラチエース」。戦隊ヒーロー的なネーミングでで(!)かっこいい。

 ちなみに、こんなブログ記事も。

■上富良野生まれのホップ「ソラチエース」欧州ビールを席巻

■日本産のホップについて

 このホップ、「ソラチエース」を使ったビールが、8月19日に発売された。

■世界中のクラフトビールファンが垂涎! これぞ伝説のホップの味わい

 すばらしい。僕としてはもっとも賞賛したいのは、ついに<ホップの銘柄が商品名になった>という事実! しかもそれが、メジャー系であるというのが画期的革新的。ついに日本のビール民度もこのステージまで来たのかと!

 これからも、クラフトメーカーに限らず、メジャーメーカーも攻め続けていくことを願う。では最後にインプレッションを。

クラフトラベル THAT’S HOP 伝説のSORACHI ACE(ソラチエース)

■クラフトラベル THAT’S HOP 伝説のSORACHI ACE(ソラチエース)
(サッポロ 度数5.5% 305ml)

やはり、青々しいアロマ、草っぽいフレーバーがはっきり立っていて、さわやか。苦味はホップ打ち出しているほど強くはなく、じわっとあとから品のある苦味が。少々の酸味がアクセントになっている。ボディは、ミディアム〜ライト寄りで飲み口は非常にいい。泡立ちと泡持ちはよくないのに口に含んだ時の発泡感は高く、ぴりっとくるのが特徴的。少し置いてぬるくなると甘味が立ってきてそれもいい感じ。
★女性タレント見立ては、黒木華

★今日のビール川柳★
どれにする ホップで決めるか 今日の杯

文・写真/石黒謙吾(いしぐろ・けんご)

著述家・編集者・分類王。日本ビアジャーナリスト協会・副会長、日本ベルギービールプロフェッショナル協会・理事。映画化されたベストセラー『盲導犬クイールの一生』はじめ、『2択思考』『図解でユカイ』『ダジャレヌーヴォー』『エア新書』『分類脳で地アタマが良くなる』『ベルギービール大全』など幅広いジャンルで著書多数。プロデュース・編集した書籍も、ベストセラー『ジワジワ来る○○』(片岡K)、『ナガオカケンメイの考え』、『負け美女』(犬山紙子)、『読む餃子』(パラダイス山元)など200冊以上。twitter: @ishiguro_kengo、facebook:石黒謙吾、blog:イシブログケンゴ

■連載/石黒謙吾のLOVEビール
〜語ってもウザくならない、スマートでコクのあるビールの話〜