先日行われたリオ五輪の卓球競技では、アジアや欧米各国の代表で「見た目も名前も明らかに中国出身者」という選手を数多く目にした。卓球が強い中国では、世界で戦えるレベルでありながら燻っている選手たちが数多く存在する。彼らが活躍の場を求めるべく国外に出て、他国の国籍を取得するのだ。中国メディア・今日頭条は29日、「中国のアスリートは海外に出ても、くれぐれも日本の国籍に入ってはいけない」とする文章を掲載した。

 文章は、卓球などにおいて中国人が外国籍を取得して国際大会に出場するケースが多いことについて、「アスリートとして自らの優れた技術で他国に受け入れられ、非常に良い環境や条件を与えられるというのは、応援してやるべきことだ」と説明。また、外国籍を取得するアスリートが多ければ多いほど、その競技の国内におけるレベルが高く、競争が非常に厳しいことを示すものであり、誇らしいことであるとの見解を示した。

 その一方で、中国人選手が日本国籍を取得することについては「民族的な感情、歴史的な恨みから、多くの中国市民は受け入れることができない」とし、日本が1930-40年代に中国を侵略して計り知れないほどの破壊を行い、中国人に対して終生忘れられないほどの苦しみを与えたと論じた。

 そして、実際に中国籍を外れて日本に帰化したアスリートの例を紹介。90年代に活躍した卓球の小山ちれ(中国名:何智麗)が94年に広島アジア大会で中国人選手を降して優勝した際に中国で大ブーイングが起こり、過激な行動に出るものまでいたと伝えている。文章は「近年、改革開放が進み、人びとの思想がより開放的になってきたが、日本という民族に対する見方は依然としてちっとも変わっていないのである」と締めくくった。

 「スポーツは国や民族の壁を越える」とよく言われるが、この文章を見る限りは必ずしもそうとは言い切れないようである。この文章の作者は、「家庭やコミュニティにおいて、子どもの体育指導を行っている」とプロフィールに記している。実際にそのような活動を行っているのかは知る由もないが、もし本当ならば、体育指導者としての資質を疑わざるを得ない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)