NASAが設立した、ハワイの施設で仮想の火星長期滞在体験を行うHI-SEAS(Hawaii Space Exploration Analog and Simulation)。このHI-SEASで1年の滞在を経験した6人のクルーが、とうとう訓練を終えて「外界へと開放」されました。
 
HI-SEASではクルーは火星の居住施設を模したマウナ・ロア火山の施設に滞在し、外出する際は宇宙服を着なければなりません。また、家族や友人とのコミュニケーションも限定されていました。4回目となったHI-SEAS IVでは、ボランティアクルーが隔離環境にて少人数グループで過ごした場合の肉体的、精神的な影響が調査されたのです。
 

 
HI-SEAS IVの居住施設は2階建てのドームで、993平方フィート(約92平方メートル)の1階部分にはキッチンや実験室、バスルーム、エクササイズやリラックスのための施設が、そして2階にはベッドルームとハーフバスルームが備え付けられています。この居住施設をみると、どうしても映画「オデッセイ」を思い出してしまいます。
 
昨年から開始された滞在ミッションの最中、内部ではバスルームの故障により手桶で風呂を代用するなどのトラブルがありました。また住居の中での生活は「ひどく退屈」なもので、次の滞在クルーは本を持ち込むべきだと助言しています。ただし、1年間退屈しないだけの本はKindleでもないと持ち込めそうになさそうですね…。
 
これまで4ヶ月、8ヶ月、1年と滞在期間を伸ばしてきたHI-SEASですが、今後も8ヶ月のミッションが2回行われる予定です。火星探査での有人探査には長期間の宇宙船での移動、そして厳しい火星環境での滞在という高いハードルがありますが、そのような障壁も人類はいずれ乗り越えることでしょう。
 
Image Credit: HI-SEAS/C. Heinicke
■Crew members on year-long mock Mars mission finally released from Hawaiian habitat
http://www.theverge.com/2016/8/29/12690114/nasa-hi-seas-mars-hawaii-crew-year?utm_source=rss&utm_medium=rss