台湾西部縦断の夜行急行列車、ラストラン  37年の歴史に幕

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(高雄 29日 中央社)台湾鉄路管理局(台鉄)が運行する夜行急行「キョ光号531次」の最終列車が29日午前6時、終点の高雄駅に到着し、37年の歴史に幕を下ろした。プラットホームでは、思い出が詰まった列車との別れを惜しむかのようにシャッターを切り続ける鉄道ファンの姿が多くみられた。(キョ=草かんむりに呂)

531列車は1979年に運行開始。毎週金曜から日曜に運行され、七堵(基隆市)−高雄(高雄市)間を結んでいた。逆ルートの上り線532列車も同様に運行されていたが同日、最終走行を終えた。両列車はかつて、会社員や学生の帰省客などに利用され、現在の40〜60代の人々にとって共通の記憶となっていた。

この日、同列車に乗車し、高雄にやって来た高校3年の劉さんと中学1年の蔡さんは、乗車中に列車の音や走行速度、車内の様子などを記録してきたという。同列車に乗り、よく友人を訪ねていたという張さんは、記憶を拾い集めるため、最後の機会は逃せなかったと話した。

最終列車の運転士を務めた黄明祺さんは下車した後、一度振り返って車体を眺め、名残惜しい様子を見せていた。

531と532両列車の廃止は、運転士の人員不足と夜間メンテナンスの時間延長のため。キョ光号の夜行列車は、残すところ樹林(新北市)−台東(台東県)間の下り616列車と上り655列車のみになった。

(王淑芬、陳葦庭/編集:名切千絵)