6時間近いレースを制したZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)

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8月28日、三重県・鈴鹿サーキットにて、AUTOBACS SUPER GT第6戦「45th International Suzuka1000km」の決勝レースが行われ、GT500クラスでは、ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)が優勝。

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チームにとってもレクサスRC Fにとっても、今季初勝利を飾った。

GT300クラスでは、予選2位のSUBARU BRZ R&D SPORTSUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)が勝利した。

■ 時折雨降る中、約6時間のスプリントレース

45回目を迎える伝統の一戦は、SUPER GTシリーズでは最長距離の1000km(173周/約6時間)かけて争われた。今回から5回のピットストップが義務づけられるとあって、ファンの間では、レース前から「長距離スプリントレースになるのでは」という高い関心と期待が高まっていた。

この日の鈴鹿は、午前から雨が降った止んだりと難しいコンディション。決勝前に雨は止んだものの、コースは一部がウエット。レインタイヤを選択するチームもあった。

スタートでは、前日の予選で速さをみせチーム初のポールポジションを獲得したドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(武藤英紀)がトップに立つが、後方から猛然と追い上げてきたのは予選8位スタートのZENT CERUMO RC Fの立川祐路が、わずか22周でトップを奪う。その後に、カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信)、S Road CRAFTSPORTS GT-R(高星明誠)と続く。

しかしカルソニックIMPUL GT-Rは車両火災に見舞われてリタイア、 S Road CRAFTSPORTS GT-Rはペナルティストップで遅れる。代わって中団グループから2番手に上がったのは、鈴鹿1000kmを連勝中という耐久レースを得意としているau TOM'S RC F(伊藤大輔/ニック・キャシディ組)だ。

レースも中盤になると、コースの一部で雨が降り始めたほか、GT300クラスに参戦するシンティアム・アップル・ロータスがクラッシュし、車両回収のためにセーフティカーが導入されるなど、やや荒れた様相に。

レース再開後は、ZENT CERUMO RC FとTOM'S RC Fが白熱したバトルを展開。最後はスピードに勝るZENT CERUMO RC Fが、最終ラップに石浦がコースアウトするハプニングもあったものの、逃げ切って今季初勝利を掴み取った。

3位はレギュラードライバーの負傷欠場で今大会急遽GT500クラスデビューが決まった高星明誠の活躍により、S Road CRAFTSPORTS GT-R。4位はランキングトップのMOTUL AUTECH GT-Rが入るかと思われたがファイナルラップで、まさかのガス欠でストップ。これにより、WAKO'S 4CR RC Fが4位、WedsSport ADVAN RC Fが5位という結果となった。Honda NSX CONCEPT-GT勢は、ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTが82周目にマシントラブルでリタイア、RAYBRIG NSX CONCEPT-GTの7位が最上位であった。

勝ったZENT CERUMO RC Fの立川は、「本当に疲れました。こんなに疲れた鈴鹿1000kmは初めてです」とコメント。石浦は「シリーズも残り3戦(タイと、もてぎで2レース)ですが、勝負は2レースある最終戦のもてぎだと思います。そこに優位な状態で持ち込めるよう、タイでもがんばります」と抱負を述べた。

会場には、8月最後の日曜日とあって約3万4000人が来場。時折降る雨の中、白熱したレースを最後まで楽しんでいた。ピットウォークでは、お目当てのチームが配布するノベルティを手にしたり、ドライバーにサインを求める姿が目立った。

SUPER GTの次戦は、シリーズ唯一の海外戦。その後11月11日〜13日にツインリンクもてぎにて、最終戦が行われる。【東京ウォーカー】