(写真=2018平昌オリンピック公式HP)

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韓国は地元で開催する2018年の平昌五輪に向けて、「特別帰化」という政策を繰り広げている。

2011年1月1日から実施している「特別帰化」とは、「科学・経済、文化、体育などの特定分野でとても優秀な能力を保有し、韓国の国益に寄与すると認められる者」に限って与えられる“特権”だ。

ウィンタースポーツの不毛地帯も同然な韓国。それゆえに、「国際的な恥をかかぬため」にも、帰化選手は不可欠な存在なのだろう。

韓国にいる帰化選手は現在、13人。その数はこれからも増える見込みだ。

とはいえ、韓国内では帰化選手に対する賛否両論が起きている。

『メイル経済』が報じたところによると、「特別帰化は国民情緒に合わない。また、有望な国内選手を発掘・育成する機会がだんだん減っていく」という反対意見と、「地元開催で恥をかかぬため。帰化選手によって国内の競争力も強化させる」との賛成意見があるそうだ。

韓国で多文化家庭を支援する「共にする多文化ネットワーク」理事長のシン・サンロク氏は言う。

「韓国はすでに外国の優秀な人材誘致を重要な議題としています。そのためには積極的に特別帰化を行う必要がある。それは国益にもつながりますし、今の多文化時代のトレンドでもあります」

とはいえ、一部の外国人による犯罪行為が社会的問題になっていることを言及し、こうも続ける。

「いくつか守るべき条件はあります。外国人選手をやみくもに受け入れると、国内選手に対する“逆差別”になる。徹底的な審査によってオリンピック出場だけを目当てにしているか否かを見分ける必要があります」

一方で、帰化選手に対する反対の意見も目立つ。ソウル大学体育教育科のキム・ユギョム准教授は、「帰化選手は国民情緒に合わない」と、声を上げた。

「にわか帰化した選手たちに、国民が一体感(identification)を感じるのは難しいでしょう。帰化選手がメダルを獲得したところで、誇りや和合のような効果はあまり期待できません。それでは、平昌五輪開催の究極的な目標達成にはならない」

韓国国民体育振興公団のファン・ヨンジョ監督は、「長期的な視点で見ると、帰化選手は韓国スポーツ発展に役に立たない」と言っている。

韓国人選手のやる気を低下させ、むしろ地盤を弱くさせるといった“副作用”が出てくる、とのことだ。

いずれにせよ、平昌五輪に向けてのカウントダウンは始まっている。韓国は、「薬も過ぎれば毒となる」という言葉をかみしめる必要がありそうだ。

(参考記事:平昌五輪のために外国人の特別帰化を続々と許可せざるを得ない韓国の実情

(文=S-KOREA編集部)