ISS(国際宇宙ステーション)への物資運送の契約として、ドラゴン補給船を打ち上げているスペースX社。その同社によって今年7月に打ち上げられた「CRS-9ミッション」のカプセルが、実験用のマウスとともに8月26日に太平洋に帰還しました。
 
CRS-9ミッションでは、ISSへの補給物資とともに将来の商用宇宙船で利用するドッキングアダプターが送り届けられました。そして行きに2,270kgの荷物を積み込んだ代わりに、帰りにはISSで培養された心臓細胞などの実験サンプルを含む1,360kgの荷物が地球へと送り届けられたのです。
 
この心臓細胞の培養は、将来の有人火星探査を見越してのものです。長期間の無重力下でのミッションは心筋の萎縮を引き起こす可能性があり、実験結果を利用して薬や心臓治療に関する研究が行われます。さらにISSに滞在したマウスも、将来的な宇宙ミッションが人間の体にどのような影響があるのかを調べるために利用されるのです。
 

 
その他にも、ドラゴン補給船は人の免疫システムやそれが宇宙空間でどのような影響を受けるのか、そして腸内環境を整えるための食事に関する実験サンプルについても持ち帰りました。このような実験資料はどれも、宇宙飛行士の長期ミッションや惑星探査に関わるものなのが興味深いですね。
 
スペースXやNASAは10年〜20年後に、火星への有人探査を計画しています。現在も行われているNASAによるさまざまな人体に関する実験や研究は、人類にとって未知への挑戦となる他惑星への有人探査を下支えするために、重要なデータとなることでしょう。
 
Image Credit: Space X
■SpaceX’s Dragon scuttles back to Earth with space-mice and science onboard
http://newatlas.com/space-x-dragon-mice-science/45116/?utm_source=rss&utm_medium=rss