「避難所での軽率なコミュニケーションはNG」防災ガールの田中美咲さんから学ぶ“女性の防災マニュアル”

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東日本大震災と熊本地震を目の当たりにし、防災意識は高まったものの実際に何を備えるべきかわからない人が多いのではないでしょうか。

特に女性は、体力がなく、さらに普段からヒールの靴を履いたり薄着で外出をしたりと、急な災害に対応しづらいからこそ日頃の備えは重要です。

そこで、『一般社団法人 防災ガール』の代表・田中美咲さんに、女性がやるべき防災と、災害時の心構えについて聞いてみました。

防災ガールとは?

「防災をもっとオシャレにわかりやすく」をコンセプトに活動している、20代〜30代の女性が中心となった団体。

次世代避難訓練の企画・運営や、商品開発、全国での講演、企業や行政とのコラボレーションなどを通じて、防災を取り入れたライフスタイルの提案をしています。

防災 地震が起きたらまず何をすべきか知る

大きな地震が起きてもパニックにならないように、まず何をするべきか知っておきましょう。

・自宅で被災したら「布団にくるまり、出入り口を確保」

よく避難訓練で“机の下にもぐれ”と言われましたが、田中さんによると「家具やガラスが降ってくる可能性があるので、まずは布団にくるまって身の安全を守り、出入り口を確保してください」とのこと。

キッチンの火は揺れが収まってから消し、部屋を歩く時はスリッパやスニーカーを履くことで足元の怪我を防ぐことも大切です。

・外出先で被災したら「カバンで頭をガードし、広い場所に行く」

駅や商業施設などは、落下物の危険があるので「まずはカバンで頭をガードし、揺れが収まるまで近くの安全な場所に待機してください。

揺れが収まったら、公園のような比較的広いスペース(広域避難場所・一時避難場所)に移動し、そのあと帰宅困難者受け入れ施設に移動します」

帰宅困難者受け入れ施設は、学校や公民館は住民向けに、商業施設やホテルは一般向けに解放されることが多いようです。

防災◆避難所で多かった悩みを知る

被害が大きい場合、避難所で長期間生活することもあります。

田中さんによると、避難所で女性は衛生面を気にしており、特に生理をはじめとした下半身の清潔さについて悩んでいたようです。

解決策については「常に多めに生理用品を準備しておくこと。さらに全身に使えるウェットタオルがあると尚良いです」と語ります。たとえ生理中でなくても、これらのアイテムを鞄に常備しておきましょう。

また、避難所で犯罪に巻き込まれるケースもあるようで、

「東日本大震災では、旦那さんから奥さんへ、ボランティアから現地の被災者へのレイプ被害がありました。女性の被災者からは、トイレまでの道を一人で歩くのが怖いといった声を聞きました。

避難所では単独行動はせず、複数人で行動をすること。また軽率なコミュニケーションをとらないこと」と注意事項を教えてくれました。

防犯ブザーやそれになりうる笛など、万一犯罪に巻き込まれた時に知らせるものがあると、より安心できるのではないでしょうか。

防災:備えておくべき物品

あらかじめ備えられるものは、早めに備えておきましょう。

・自宅には、水、食料、簡易トイレ、懐中電灯、ラジオ

田中さんいわく、自宅にはやはり水と食料はいくつかあった方が良いとし、「一番我慢できないのはトイレです。自宅のトイレは水が溢れる可能性があるため、簡易トイレを使った方がいい。猫のトイレ用砂(猫砂)は結構使えます。

また、停電時のために懐中電灯、携帯電話やテレビが見られない時のためにラジオがあるといい」ということです。

・避難所には、生理用品、全身用ウェットタオル、防犯ブザー

避難所には、前述の通り、多めの生理用品と全身用ウェットタオル、防犯ブザーなどを持って行くと安心。

生理用品は通常の用途だけでなく、簡易トイレとして、またケガの応急処置など様々な用途に使えるのでおすすめ。

・外出時には、水、体温調整グッズ、チョコレート、携帯電話用バッテリー、メガネ

外出時には、“今自分を守れるもの”を持ち歩く必要があります。

田中さんによれば、「携帯するべきものはたくさんありますが、一番は水と体温管理ができるもの。例えば、ペットボトルの水と、夏は冷却ジェルシート、冬は使い捨てカイロやストールなど体温調節できるものがあるといいですね」手軽に栄養補給できるチョコレートなども、入れておくと便利かもしれません。

安否確認や情報収集をスマホで行う人は携帯電話用モバイルバッテリー、コンタクトの方はメガネを持っておくと、いざという時に役立ちます。

また、防災ガールでは「#beORANGEミサンガ」(1300円)というオフィシャルグッズを展開しています。

ミサンガをほどくと2メートルほどの紐になり、止血帯や着火剤として代用可能。プラスチック部分は笛になるなど、多様性の優れたファッショナブルなアイテムです。

まずは心の備えが必要

防災というと“ものを備える”というイメージがありますが、田中さんによると「災害時はストレスフルな生活になるので、いろいろと我慢せず、みんなで協力しあえるといいと思います。ものを備える前に、まずは心の備えが必要」とのこと。

今まで“防災”というワードを漠然と捉えていましたが、田中さんの話を聞いて、具体的に何をするべきかわかったような気がします。

自分の身を守るためにも、今回の話を踏まえ自分なりの防災をしておくことが大切です。