うつになりやすい人の「性格的特徴」と日頃から心がけたい対策

写真拡大

うつ病は“こころの風邪”といわれるように、誰しもがかかり得る病気として考えられています。

特に女性の場合、女性ホルモンの影響や、結婚・出産などで訪れるライフイベントの影響からその発症率が高く、男性の約二倍ともいわれています。環境や身体的なことなど、その原因はさまざまですが、同じ環境で過ごしていても、うつ病を発症する人もいればそうでない人もいます。その違いはどこにあるのでしょうか。

そこで今回は心理カウンセラーである筆者が、うつ病になりやすい性格的な特徴と、日頃から心がけたい対策をご紹介します。

■他人に対して、“献身的”すぎる性格

周りへの配慮や気遣いができて、人から何かを頼まれると断れない、そんな性格の方です。

他人へ尽くそうとしたり、または衝突や摩擦を避けようとするので、結果的に自分を犠牲にしてしまう傾向があります。また、“自分は他人の為の存在”という意識が強いので、対象となる人物がいなくなると、ひどく落ち込んでしまいます。

そんな方が心がけたいことは、他人に対して献身的になるばかりではなく、逆に人に頼ってみるということです。つまり「自分も誰かに甘えてみてもいいよね」という気持ちを持つことです。そんな甘えグセをつけることで、少しずつ献身的すぎる自分を変えることができるでしょう。

■“几帳面で凝り性”な性格

几帳面で真面目な性格の方というのは、自分に対してもとても厳しいです。ですので、些細なことでも自分の思う通りにならないと、失敗をしたと考え込んでしまいます。パーフェクトなことを求めるあまりに自分を追い込み、自身の首を絞めてしまい、それが達成できないと、「自分はダメな人間」だと思い込んでしまいます。

そんな方は、「これぐらいでもいいか」と、適度に適当になる必要があります。焦らず、すぐに成果を求めるようなことはせずに、ゆっくりと何事にも取り組むことです。そうして自分へ負荷をかけ過ぎるようなことをしなければ、心が軽くなれます。

■“社交的で明るい”性格

社交的で明るい性格というと、うつ病とは無縁なように感じられますが、実はそうでもありません。社交的であるということは裏を返すと、他人に対して同調する傾向が強いということです。

それゆえ周りの人に振り回されたり、何か大事な選択を迫られる場面で板挟みになる機会が多くなります。つまり我慢をする場面が多く、自分を抑え込んでストレスを抱えこんでしまいます。

心がけたいこととしては、自分の考えを主張する勇気。時には嫌われてもいいという勇気を持つことです。言いたいことを言えず辛い思いをするのではなく、自分の気持ちを大切にすることが何よりも大切なのです。

もちろん上記性格に当てはまるからといって、必ずしもうつ病になるわけではありません。現代のうつ病発症はストレス関連性のものが多く、いかにストレスをためないかがその予防となります。ストレスをためないように、セルフケアすることを普段から心がけましょう。

【筆者略歴】

大間秀章・・・心理カウンセラー&コラムニスト。企業や大学を対象に専任カウンセラーとして従事する傍ら、執筆活動も行う。専門分野は人間関係、恋愛、キャリア、メンタルヘルス、人生論など。Twitter

【画像】

※ OrelPhoto / Shutterstock